若者叩き…老害…なぜこんなにも世代間のトラブルが増えたのか?その理由とは…

人間関係を変える方法

僕ももう40歳を超える歳になりましたが、僕が若い頃は「最近の若いもんはダメだ」とか「今の若いもんは何を考えているのかサッパリ分からない」などとよく言われました。まぁこのセリフは遠い昔から現代まで変わらず言われ続けているお決まりのフレーズなんですが、最近は反対に年配者を批判する「老害」という言葉も日常的に耳にするようになりました。
また、子供を見れば「躾がなってない」とか「うるさい」とか、ベビーカーを持って歩くお母さんを見ると「邪魔だ、もう少し気を遣え」とか、電車の中でも席を譲る・譲らないで揉めたりなど、なんか現代社会は毎日がクレームのオンパレードで満ち溢れていますよね。

いつから日本は、こんなにも窮屈で生きにくい国になってしまったんでしょうか。なんか昔に比べて、日本人全体が攻撃的な気質に変わってしまったような気がします。その原因を僕なりに考えてみたんですが、ある一つの答えに行き着きました。

その答えが正しいかどうかわかりませんが、今回その僕の考えを皆さんにシェアしようと思います。

 

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トラブルが生まれる原因

僕が子供の頃は、今以上に日本社会は荒れていました。学校では子供同士が殴り合いのケンカをするし、教師による体罰もごく当たり前のように横行していました。また、最近では「キレる老人」なんて言いますが、僕が子供の頃のおじいちゃんたちの方が、よっぽどキレやすかったんじゃないでしょうか。突然近所のおじいちゃんからすごい剣幕で「コラーッ」と怒られる場面も日常的にありました。

でも、近所のキレやすいおじいちゃんたちから怒られることはしょっちゅうあったんですが、許してくれるんですね。僕らが素直に「すみませんでした」と謝ると、驚くほどあっさりと許してくれて、あとはいつも通り接してくれる。そして僕ら子供も、心のどこかでおじいちゃんたちを尊敬する気持ちを持っていた。また、おじいちゃんたちの中にも「子供のすることだから、まぁ仕方がないな」という空気があった。

また学校で子供同士のケンカになっても、大けがをするまでにはならなかった。ある程度勝負がつけば手加減もするし、またはイジメる側・イジメられる側だけでなく仲裁する側の人間もいて、上手くバランスもとれていたような気がする。

正直僕らの子供時代は暴走族といった尖った子供たちも多かったし、ヤクザやチンピラ風の人間もよく見かけたし、すぐ怒るキレやすい老人も多かった。でも、不思議とそれらを包み込む寛容な空気が社会にはあった。そして「人と人は、話せば分かり合える」という空気があったように思うんです。

ぶつかることも多いが、反対に困った時は互いに助け合う。誰かの様子がおかしければ声をかけ、時にはお節介も焼く。他人の事でも、平気で首を突っ込んでいく。
こういったことが良いか悪いかは別として、現代に比べて昔は日常の中にコミュニケーションが溢れていました。近所や町内の付き合い、仕事が終わった後の飲み会など、昔は正直言って面倒くさくて馬鹿らしい付き合いはむちゃくちゃ多かったけど、単純にそれだけ人とのリアルな関わり合いが多かったんですね。

でも現代は、そういった人付き合いが極端に減り、人と関わることそのものが激減した。他人と深くかかわらず、表面上の付き合いしかしなくなった。プライベートな時間や個人の空間を確保することを重視し、他人のプライベートには関心を持たない。

つまり昔に比べて現代は、日常生活でのコミュニケーションの機会がすごく減ってしまった。その結果、コミュニケーションに慣れてない人だらけになってしまった。

結局人間関係が上手くいかないのは、コミュニケーションに不慣れだったり苦手意識を持っていることが大きな原因なんですね。現代人は、年配者から若者まで全ての世代に渡ってコミュニケーションを取ることに慣れていない。だから、こんなにまでも人間関係が上手くいかない。「最近の若者は…老害が…」と若者と年配者がいがみ合う。たった一つのベビーカーを巡って揉めはじめる。電車の中で席の取り合いごときでケンカになる。たかが子供の礼儀知らずな行動にいちいち目くじらを立てて、大の大人が大騒ぎする。

こういったことの多くは、相手ときちんとコミュニケーションを取り合うことが出来れば簡単に回避できるはずなんです。でもコミュニケーションについて訓練する機会が日常の中で極端に減ってしまったため、みんなコミュニケーションの取り方がよく分からなくなってしまっているのではないでしょうか。

 

他人との摩擦を最小限に抑えるコツ

では、不要なトラブルを起こさないためにはどうすればいいか?そのためには積極的に他人と接してコミュニケーションというものを理解し、慣れていかないといけません。ただ、それだと時間がかかるので、そこで僕が普段やっている「他人との摩擦を最小限に抑えるコツ」について、ご参考までに少し話しますね。

例えば、相手に何か頼みにくいお願いをする時や、相手にやめてもらいたい事などがある時、あなたはどんな感じで相手に頼みますか?どんな言い方、どんな表情、どんな声で、頼みますか?

頼みにくいお願いをするとなると、嫌ですよね、苦痛ですよね。思わず暗い表情になったり、口調も重くなったりすると思います。

でも、それがマズいんですよね。ただでさえ相手にとっては受け入れがたいお願いなのに、さらに暗い表情と声といった愛想のない様子で言ってしまっては、言われた相手からすればすごく気分が悪いわけです。

基本的に僕は、時と場合にもよりますが、相手に頼みにくいお願いや要求をする時は、満面の笑みと明るく勢いのある声でお願いします。
例えば会社で同僚に自分の仕事を手伝ってもらいたいとしますよね。でも同僚も自分の仕事で結構忙しそう。そんな時に暗い表情でボソボソと「悪いけど…この仕事をちょっとやってもらえないか?」なんてお願いしたら、「おいおい、こっちも忙しいんだから自分でやれよ。」って感じになるんじゃないでしょうか。頼んだあなたも、それを断った相手も、互いにすごく気分が悪いと思います。

そこで僕なら、めっちゃ笑顔で明るくテンションの高い声で「忙しいとこゴメ~ン!この仕事、お前にしか頼めないんだ!どーしても今お前の力が必要なんだ!忙しとこ本当に悪いんだけど、頼む、俺を助けてくれ!!」みたいなノリで相手を持ち上げながらお願いすると思います。すると相手も勢いに押されて「お、おう。仕方ないな。今回だけだからな。」と言って思わず受けてしまいます(笑) 面倒くさいと思いながらも、「まぁ、仕方ない。一肌脱いでやるか。」という気になってくれるんじゃないでしょうか。
もし相手が手伝ってくれるにしても、「暗い表情でボソボソ」よりも「めっちゃ笑顔で明るくテンションの高い声」の方が、断然気持ちよく受けてくれるはずです。

また、例えば夜に自宅付近で若者が騒いでいたとします。うるさくてかないません。ここで、若者のところに行って「おい、お前ら。うるさいから静かにしろ!」とか「騒ぎたいなら他所に行け!」なんて言ったら、ケンカになるかもしれないし、もしかしたら家を覚えられて今後嫌がらせをされるかもしれません。いくらあなたが正しくても、あまり良いことにならないかもしれませんよね。

そんな時僕なら、同じく満面の笑顔と明るい声で、知り合いの子に話しかけるように「こんばんは!」と話しかけていきます。それから「楽しんでるとこごめんね~。君たちの声が結構周りに響いてるみたいだから、悪いけど声のボリュームをちょっと落としてもらってもいい?」と、怒った声ではなく親しみを込めた声で話しかけていきます。いきなり相手を突っぱねるのではなく、むしろ逆にこちらが相手の若者のことを理解し受け入れる姿を見せたなら、相手もこちらに反発する理由が無いのでケンカにもならないし、結果的に相手も引き下がりやすくなるということです。

最近では、電車で元気そうな若者が座っているところに「若いんだから立て!ワシに席を譲れ!」と言っていきなりキレるおじいちゃんなんかがネットで話題になっていますが、これだとケンカになって当たり前ですよね。例えばこんな時、ニコニコ穏やかな笑顔を浮かべながら「疲れて座っているとこごめんな。ワシももう歳で立ってるのがしんどいから、ちょっと座らせてくれると助かるんだが…」と優しくお願いすれば、相手も気持ちよく席を譲ることが出来るんじゃないでしょうか。

人間関係が上手くいかないのは、その多くがコミュニケーションというものをきちんと意識できてないからではないでしょうか。コミュニケーションとは一言で言うと、相手のことを興味を持った目で観察し、相手の気持ちや考えを察したり理解したりしてあげること。自分の事ばかり主張し、相手の立場や気持ちや考えに対して聞く耳を持ってなければ、当然コミュニケーションが上手くいくわけがない。現代人というのは日常的にコミュニケーションを取ることに慣れていないせいか、それとも日々の生活が忙しすぎるせいか、相手の気持ちや相手の置かれている状況まで踏み込んで理解しようという気持ちの余裕が無いように感じます。

基本的に人間関係というのは、相手にネガティブなエネルギーをぶつければ、相手も同じようにネガティブなエネルギーで返してきます。と言うことは逆にポジティブエネルギーを相手にぶつければ、相手もポジティブエネルギーで返してくれるということです。

相手と険悪なムードになりそうな場面の時ほど、ポジティブエネルギーで対処する。ポジティブエネルギーを乗せた笑顔、表情、声で相手にぶつかっていくのです。
それが、人間関係での摩擦を最小限に抑えるためのコツです。

必ず上手くいくとは限りませんが(笑)、少なくとも暗い表情や不機嫌な声で話しかけるよりも、よっぽど良い結果が得られるはずです。

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