仁の「学校では教えてくれない人間関係の秘密。」

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この日本をこんなにも人間味の無い生きにくい国にしてしまったのは誰か?

      2018/04/11


「最近の若者はダメだ」

このセリフ、あなたは言われたことがありますか?

 

最近の子供は礼儀が全くなっていない、

今の若者は何を考えているのかサッパリ分からない、

根性が無い、挨拶も出来ない、無気力だ、自分勝手だ…

今の日本は、いわゆる若者批判であふれ返っています。

 

じゃあ今の若者たちは、昔の人に比べて人間的にダメになったのか?

と言われれば、僕はとても疑問です。

なぜかというと、上に書いた若者批判は、僕らが若い頃にさんざん言われてきた言葉だからです。

そして、僕らが若い時に僕らを批判していた人たちも、自分たちが若い頃には同じように言われてきたはずです。

 

 

確かに時代はここ近年、もの凄い速度で目まぐるしく変わってきています。

昔の若者と今の若者とでは、置かれている状況は全く違う。

昔と今とでは、生活スタイルも全く違う。

だから、生き方や仕事に対する考え方なんかも、時代と共に変わって当然。

 

でも、本質的な部分は変わってなどいない。

僕らが若かった頃と、今の若者たち。

違うように見えても、人間としての本質的な部分はやはり同じ。

僕は自分の子供をこれまで育ててきましたが、子供に接すれば接するほど、それを感じます。

 

確かに現代は多くのことが急激に便利になり、昔と比べて子供の遊び方も変われば、若者が興味を示すものも僕らの頃とは変わってきました。

学校での先生に対する態度、仕事に対する姿勢、人生に対する考え方…僕らの時代とは明らかに違う。

でも子供や若者をよく観察すれば、分かります。

どんなに違って見えても、子供や若者の本質は変わってはいない。

昔も今も、変わってなどいない。

 

むしろ変わったのは、僕ら大人たちの方。

若者が変わったんじゃない、僕らや僕らの上の世代が変わったから、若者たちもそれに合わせて変わらざるを得なくなっただけ。

もし近頃の若者が変わってしまったというなら、その若者たちを変えてしまったのは全て僕ら大人。

子供や若者たちは、僕ら大人を見本とし、模倣しているに過ぎない。

 

僕は若者批判をする大人世代の人間の感覚が、信じられない…

 

 

なぜ僕がここまで僕らの世代や僕らの上の世代を批判するのかというと、今の大人たちが子供や若者を守り育てていこうとする気持ちを失ってしまっているからです。

もちろん僕自身も含め、今の大人たちの意識の低さに不甲斐無さを通り越して怒りを感じてしまっているからです。

 

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 他人に無関心な大人たち①

少し昔の話になりますが、若い頃に僕は広島にある「平和記念公園」という場所のすぐ近くで働いていたことがあります。

広島と言えば、世界で初めて原子爆弾が投下された県。

そして平和記念公園は、戦争や原爆の悲劇を二度と繰り返すことのないよう平和の願いを込めて作られた公園。

 

ある日僕は、平和記念公園の近くにある会社の事務所で仕事をしていました。

お昼になり、昼食を食べていた時のこと。

どこかから、子供の泣く声が聞こえてきました。

ちょっと気になりましたが、僕はそのまま昼食を食べ始めました。

 

いつかは止むだろうと思っていた子供の泣き声。

でも10分経ち、15分経っても、一向に泣き声は止まない。

 

不審に思った僕は、「もしかしたらどこかで子供が虐待でも受けているんじゃないか?」と思い、会社の周りをウロウロ歩いてみました。

すると遠くに子供の泣き声が聞こえてきたので、そっちの方向へ歩いて行ってみると、小さな男の子が橋の上でワンワン大泣きしながら歩いている姿が見えてきました。

 

僕は慌てて子供の傍へ駆け寄り、何で独りで泣いているのかを聞きました。

すると子供はまだ小学一年生になったばかりで、親とはぐれてしまったよう。

そしてずっと泣きながら、親を探して何キロも歩き続けていたようです。

 

僕は愕然としました。

子供が迷子になって泣き続けていたのは、平和の願いを込めて作られた平和記念公園。

人通りもかなりある場所。

おまけに僕がその子供を発見した時、その子のすぐそばを老夫婦が散歩していました。

そしてその老夫婦は子供に気づいても、そのままスル―していくだけ。

 

子供が大泣きしながら何キロも歩き続けているのに、なぜ誰も声をかけない?

なぜ誰も、気にも留めない?

僕はクタクタに疲れ切った子供をおんぶし、一緒に親を探して歩き回りました。

幸い子供の知り合いの大人と出会うことができ、子供を無事親元に送り届けることが出来たのですが、あれだけたくさんの大人たちが大泣きしながら歩き続ける子供を見ているにもかかわらず、みんな見事にスル―し続けたことに、怒りを感じました。

 

もしかすると、今の時代であれば知らない子供と一緒に歩いていると、誘拐しようとしているんじゃないかと疑われるかもしれない。

イタズラ目的で子供に近づいたと思われるかもしれない。

そんな疑いをかけられるのが嫌で、誰も声をかけなかったのかもしれない。

 

でも仮にそんなリスクがあるとしても、僕の子供時代なら、こんな状況はあり得なかった。

小さな子供が大泣きしながらずっと歩き続けているのに、大人がみんなその状況を放置しておくなんて、まず無かった。

関わりたくなければ、その場で警察に連絡して来てもらうなり、何らかの対応をしてくれていた。

疑われるリスクを考えるより先に、子供の心配をするのが人としてあるべき姿だったはず。

 

この国の大人たちは、一体どうなってしまったのか。

 

 

 

 他人に無関心な大人たち②

ある日の朝、僕は仕事に出かけようとバイクに乗りました。

自宅を出てすぐ近くにあるスーパーにさしかかった時、スーパーの入り口で泣きながら座り込んでいる一年生の男の子の姿が目に入りました。

僕はそのまま通り過ぎようとしたのですが、その子供のことがどうしても気になってしまい、引き返しました。

 

すると、やっぱりその男の子はスーパーの入り口で泣きながら座り込んだまま。

どうしたのかと聞いてみると、その子は足にケガをしているらしく、痛くて泣いていました。

家に帰るか?と聞いたところ、「頑張って学校に行く」と言ったので、「よし、じゃあ俺が一緒に学校まで歩いて行ってやる」と言って、その子のランドセルを背負って一緒に学校まで歩いて行きました。

そしてまたしても、大人たちの他人事ぶりに腹が立ってしまいました。

 

その子が泣きながら座り込んでいたスーパーは、通学路。

学校へ行く子供達だけでなく、旗を持って子供の安全を見守る町内会や保護者の人間が、何人もすぐ近くで立っている。

しかも近所だから、顔見知りのはず。

にも関わらず、誰も声をかけない。

誰も、気にもとめない。

誰も、助けようとしない。

 

あなたたちは一体何のために、そこに立っているのか?

子供の安全を身守り、子供に何かあればみんなで守っていくために立っているのではないのか?

 

僕が子供の時代には、こんな状況はまず無かった。

何かあれば大人が気にかけて子供に声をかける、だから子供達もそれに倣って、上級生が下級生を助けてあげる。

「困った人を見かけたら助けてあげる」

僕が子供の頃は当たり前だったことが、今の大人たちには当たり前ではなくなっている。

 

 

 

 背中で語れ

この日本は、いつからこんなにも人間味の無い国になってしまったのか?

その原因は若者たちではなく、明らかに僕ら。

今の日本をダメにしてしまっているのは、僕らや僕らの上の世代。

だから変わるべきなのは若者たちではなく、僕ら。

 

自分さえ良ければいいという空気を作り出しているのは、明らかに僕ら上の世代だと思う。

僕は職業柄、自分の親や祖父母の世代を相手に仕事をすることが多い。

僕がまだ20代半ば頃のおじいちゃんなんかは、正直面倒くさかった。

すぐキレるし、すぐ怒鳴るし、上から目線で説教ばかりする。

本当に扱いにくかった。

 

でも素直に「教えてください、助けてください」と言うと、態度が一変する。

まるで自分の子や孫のように、世話を焼いてくれ始める。

「ワシに任せろ」と言って、力強い味方になってくれる。

 

でも今の年輩世代には、その面影は残念ながら無い。

昔の人のような面倒くささはないが、僕らに対し踏み込んでくることも無い。

今の年輩世代は昔の人に比べて、積極的に人と関わろうとしない。

僕は長年葬儀の仕事をしていますが、葬儀の場ではそれがリアルに現れる。

昔の年輩世代に比べて、今の年輩世代は明らかにコミュニケーション能力が落ちている。

 

そしてそれが、今の若い世代にも表れている。

最近ではコミュ症なんて言葉もありますが、今の若者はコミュニケーションに対して苦手意識を持つ人が確実に増えているように感じる。

それは全て、僕ら上の世代からの影響としか思えない。

 

この日本をこんな生きにくい国にしてしまったのは、僕らや僕らの上の世代の責任。

それに気づかず若者ばかりを責めるのは、いかがなものか?

成長すべきは若者ではなく、僕ら。

変わるべきは若者ではなく、僕ら自身。

特にこれからの日本を引っ張っていかなければならないのは、僕ら40代。

僕自身41歳になった今、自分の不甲斐無さ・無力さを正直情けなく思っています。

 

自分自身のことも含め、若者を批判する全ての大人に言います。

「若者を批判する暇があったら、己の背中で語れ。

その背中で、その生き様で、若者たちに進むべき道を指し示せ。」


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