あなたの周りにはいますか?
すぐに怒鳴る人、わめき散らす人、脅す人…
つまり周りの人間にプレッシャーを与えることによって、自分の思い通りに事を運ぼうとする人です。
こういう人が身近にいると、頭の中が怒られることばかりでいっぱいになってホントしんどいですよね。
僕もこれまでの自分の人生の中で、こういった「自分の思い通りにならないとすぐに怒鳴り散らす人」が何人もいました。
こういう人と一緒にいると、心の中はいつも憂鬱(ゆううつ)で、自分のペースは乱されて何ひとつ思うように出来ない、ホント生きる気力すら奪われてしまいかねない厄介な相手です。
こういう人が自分の身近にいる時、どう対処していけばいいのでしょうか?
実際こういう人の性格って、なかなか変わることはありません。
昨日まで怒鳴り散らしていた人が、今日になったら急に穏やかになり冷静に人と話をするようになった…なんてことはほぼ無いです。
あなたは、すぐ感情的になって怒鳴り散らす人は怖いですか?
怖いですよね、嫌ですよね、関わりたくないですよね。
大丈夫、恐れる必要はありません。
なぜ怒鳴るのか、なぜわめき散らすのか、なぜあなたにプレッシャーを与えてくるのか…
その理由が分かれば、怖いと思ってた相手が滑稽(こっけい)にすら見えてしまうのです。
今日は、怒鳴る人に対するあなたの視点を変えてもらいます。
なぜ怒鳴るのか?
これまでの記事【カテゴリ:怒る人の対処法】の中でも話してきましたが、怒る人というのは心に大きな不安を抱えているものです。
そしてその不安を、怒鳴ることによって自分の中でごまかそうとしているのです。
では、なぜ人は不安を感じるのか。
人というのは常に、未来のことを予測しながら生きています。
意識的にしろ無意識にしろ、「きっとこうなるだろう」という予測を立てながら、僕らは行動をしています。
そして自分の予測どおりにいつも事が進めばいいのですが、残念ながら予測とは違う現実や結果が現れる時も当然あります。
人は、「自分の立てた予測や期待」と「実際の現実」にギャップ(差や違い)がある時、不安や戸惑いを感じて感情が乱れます。
ギャップが大きければ大きいほど、それに比例して感情の乱れも大きくなります。
怒りだけでなく、喜び、悲しみ、苦しみ…全てそうです。
そしてこの「予測と現実の間にある差」を何とか埋めようと、怒鳴ることによって自分の周りにいる人間を動かし操って、自分の望む現実を手に入れようとしているのです。
分かりやすく言うと…
例えばある会社の営業所で毎月達成しなければならない目標数値がある。
これまで順調に目標を達成してきたのだが、今月は社員たちが先月までのような結果を出せず、このままでは目標を達成できそうもない。
営業所の責任者は何とか結果を出すため、慌てて社員たちを怒鳴り飛ばす。
または、あるスポーツチームで試合があった。
相手はこちらよりずっと格下のチームで、コーチは試合前から余裕で勝てると見込んでいた。
しかし試合が始まると、選手たちの調子がいまいちでどんどん相手に点を取られていく。
「このままでは負けてしまう」と、コーチは急に慌てて選手たちを怒鳴り散らす。
この「営業所の責任者」も「チームのコーチ」も、自分の思い描いていた予測(期待)と目の前にある現実が大きく違い、慌てて周囲の人間を怒鳴り散らすことによって現実を自分の予測(期待)に近づけようとしているわけです。
怒鳴ることによって、周囲の人間を自分の思うようにコントロールし、自分の予測(期待)どおりの結果を得ようとしているのです。
でも残念ながら単に怒鳴っただけでは、自分の思うような結果を得ることは出来ません。
この責任者やコーチがしなければならないのは、感情的になって怒鳴り散らすことではなく、従業員や選手たちに自信を持たせてやる気にさせること、モチベーションを上げてその気にさせてあげることなのです。
それこそが、本当の意味で他人を操るということです。
でも例に出した責任者やコーチは焦って余裕を無くしてしまい、最も単純で幼稚な「怒鳴る」という力づくの方法を使って、相手を自分の思い通りに動かそうとしてしまってるんです。
時と場合にもよりますが、基本的に怒鳴る人ほど人間としての器が小さいことが多いです。
よく覚えておいて下さい。
もちろん中にはわざと怒ったりなど、意図的に自分の感情をコントロールする人間も稀(まれ)にいるので、必ずしもそうとは限りませんが。
そういった一部例外を除き、事あるごとに感情を乱して怒る人というのは、僕が見る限りでは人間的に未熟な部分を持っていることが正直多いです。
こういう見方をすると、ある意味人を見下すことになるのであまり良いとは言えませんが、もしあなたが怒られることに関して苦痛を感じていたりしんどかったりするなら、今後はこのようにしてみて下さい。
あなたを怒鳴ってくる人に対しては、
「あぁ、この人は今いっぱいいっぱいになってるんだなぁ」
「余裕が無くて必死になってるんだなぁ」
「一生懸命、俺(私)を操ろうと頑張ってるんだなぁ」
こういう目で相手を観察してみて下さい。
すると相手の見え方や、相手に対する捉え方がだんだん変わってきます。
それと共に、だんだん余裕を持って周りの状況を見渡せるようになっていきます。
相手と同じ目線で向き合うんじゃなく、相手より一段上から相手やその周辺を見渡すような感覚で、相手を観察するのです。
相手に合わせる必要はない!
それに慣れて心に余裕が出来始めたなら、今度は自分に置き換えて考えてみて下さい。
自分はどうだろう、
周りに対し怒鳴ったり怒りの感情をぶつけてないか、
自分の感情や心を見つめ、自分自身を観察してみて下さい。
もし思い当たることがあるのなら、なぜ怒鳴ったり怒りの感情をぶつけてしまったのか、なぜそんなにも感情が乱れてしまったのか、自分の気持ちを掘り下げていってみてください。
そこには、おそらく不安や焦りや恐れの心が見つかるはずです。
あなた自身が、あなたを怒鳴る人間と同じレベルになってはいけません。
その人間より上のレベル、上のステージに行くのです。
その人間より器の大きな人間になるのです。
これまであなたを怒鳴ってきた人間を、反面教師にするんです。
あなたを怒鳴る人、あなたに怒りの感情をぶつけてくる人は、不安で心に余裕を失い「怒鳴る・怒る」という最も単純で幼稚な方法を使い、必死になってあなたを操ろうとしているだけなのです。
そんな相手のレベルに、あなたがわざわざ合わせてあげなくてもいいのです。
そういった相手を恐れることなどないのです。
恐れているのは、むしろ相手の方。
不安で押しつぶされそうになっているのは、相手の方なんです。
恐れなくても大丈夫。
あなたはあなたのすべき事・あなたの成すべき事をやっていきましょう。
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初めから読む→【怒る人は怒りやすい相手を選んで怒っている!! 怒られキャラから脱するには…】
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