リモートワークによって”勝ち組”と”負け組”が明確に!リモワに必須の能力とは…

自分の殻を破る方法

2019年に発生した新型コロナウイルス感染症、未だに収まる気配がありませんね。収まるどころか、むしろさらに感染力の強い変異株まで現れ、僕らは自分たちの生活や仕事のスタイルをこれまでとは大きく変えざるを得なくなりました。

それで、人との接触を減らして感染を少しでも抑えていくため、ここ最近では「リモートワーク」という働き方が浸透してきましたよね。ヨーロッパやアメリカなどではコロナ以前から元々リモートワークがある程度浸透していましたが、リモートワークが一般的ではないこの日本では、この働き方に対して賛否両論の声があるようですね。

リモートワークという働き方、あなたはどう思います?賛成ですか?反対ですか?
リモートワークについては「効率の良い働き方」だと一般的に思われていますが、実はリモートワークというのは「ある能力の低さ」がバレバレになってしまう、恐ろしいシステムなのです。そのため、この働き方が浸透すればするほど勝ち組と負け組が明確になっていくでしょう。

どういうことか、説明していきますね。

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リモートワークに必須の「ある能力」とは?

コロナの感染を抑えるため、日本政府はしきりにリモートワークを推進していますが、おそらくコロナが収まった後も今後リモートワークという働き方がある程度定着してくると思われます。

ところでなぜ欧米ではリモートワークが早くから定着しているのかというと、欧米での人事評価が主に「成果主義」だということに理由があります。つまり仕事で成果を出して会社に利益を出せるのであれば、別に毎日会社に出勤する必要も無い。逆に毎日決まった時間に真面目に会社へ出勤していても、何ら会社の発展に貢献できないのであれば会社からは評価されない。元々「成果主義」という下地があるからこそ、欧米ではリモートワークが定着しているわけです。

それに対し日本では「年功序列」「終身雇用」が長い間この国を支配していたことでも分かる通り、個人の能力やスキルではなく「会社に従順な人間」が好まれてきました。つまり「社員を監視しコントロールすること」に重点を置いてきたということであり、そもそも社員をコントロールするのを困難にさせるリモートワークは、これまでの日本社会には受け入れられない働き方なのです。そして僕ら日本人の多くも、上から管理されることにすっかり慣れきってしまっていますしね。

 

ちょっと話が逸れてしまいますが、僕の知り合いに歴史マニアがいて、彼がアメリカと日本の違いを戦時中を例にして説明してくれたのが分かりやすかったので、使わせてもらいます。

戦争において作戦が失敗して敗北してしまった時、アメリカでは「敗北したのは指揮官の作った作戦や、指揮の仕方が悪かった」と言って指揮官が罰を受けるそうです。
それに対し日本では「作戦や指揮が悪いのではなく、その指示を受けた兵士の働きが悪いから負けたんだ、上の命令に忠実に従わなかったから負けたんだ」と言って、指揮官はお咎めを受けずに下の兵士が罰を受けるそうです。

彼曰く、「日米戦争では、単純に国の持つ物資の量が圧倒的に違いすぎた。でも日本がアメリカに負けた大きな要因の一つに、トップに立つ指導者の考え方が違っていたことにある。アメリカでは常に成果を求められ、アメリカ人は成果を出すためには上に対しても遠慮せず意見を言う。でも日本の指導者たちがやってきたのは、上に対してただ従順な、都合の良い操り人形を作り出すことだけ。だから負けたんだ。」そう言います。そしてそれが現代でも未だに続いていると、彼は言っています。

 

ただ今回のコロナによって、日本の会社は強制的にリモートワークを導入せざるを得なくなりました。今後この日本も欧米と同じような成果主義に変わっていくかどうかは分かりませんが、リモートワークという働き方は今後この日本社会にも浸透し定着していくと思われます。web会議やzoomを始め、様々なツールも日本でどんどん利用され始めていますしね。

この日本でも、すでにリモートワークを始めるための環境はもう整っているし、始めている会社ももうたくさんあります。じゃあリモートワークを導入している会社が、導入する前の時と同じように円滑に業務を進められているのでしょうか?社員同士が、これまでと全く同じように意思の疎通を図れているのでしょうか?

リモートワークの難しい点の一つ、それは「これまでの様に社員同士が同じ場所で一斉に対面でのコミュニケーションを取ることができない」こと。会社での会議、ミーティング、プレゼン、話し合い、ちょっとした相談事やアドバイスや雑談…そういったコミュニケーションの場において、例えば自分が説明下手で相手に上手く伝わらなかったり、言葉足らずで相手に理解してもらえないといったことがあると思いますが、でもその場の雰囲気や空気感や身振り手振り・表情なんかでこちらの意図することやニュアンスが相手に伝わってくれることってよくありますよね。または適切な言葉が出てこなくても、「つまりあなたの言いたいことは、こういうことでしょ?」といったように相手からの軌道修正やフォローもその瞬間リアルタイムでもらえたりするから、話下手な人でも意思の疎通が上手く図れたりもするわけです。

でも対面でなければ、そういったことが難しくなってきます。最近はweb会議やzoomといった「バラバラの場所にいる人たちが画面を通して一斉に集まり話し合いをすることができる」ツールもありますが、ではテレビやパソコンの画面に映る会社の多くの上司や先輩・同僚たちに対し、対面した時と全く同じように発言したり意見を言ったりすることができるでしょうか?仮に相手がすごく仲の良い友人や家族なら問題ないかもしれませんが、これが多少なりとも気を遣うような仕事上の関係だと、そうはいかないと思います。画面を通してだと相手に関する情報(機嫌がいいのか?悪いのか?)もなかなか読み取れないから相手の空気を読むのも難しくなりますし、発言しようにも場の空気も読みづらいから発言するタイミングを読むのも思ったより難しくなってしまったりします。

ましてやこれがメールやLINEといった文章になってくると、こちらの意図したことを誤解して理解されてしまうことも起きてくるし、会話の様に相手からのレスポンス(反応や応答)がその瞬間返って来るわけじゃないから、一度相手に誤解されて伝わってしまうと、それ以降の業務が間違ったまま進んでしまうという危険もあります。

だから今後リモートワークを使いこなしていこうとするなら、今まで以上に相手の頭の中を想像(予測)し、より的確で相手に分かりやすい言葉・文章を使って自分の意思を相手に正確に伝える能力が必要となってくるということ。つまり今以上に高度なコミュニケーション能力が必要なのです。

一般的にリモートワークは無駄が省けて効率的だと思われがちかもしれませんが、それを使う人間のコミュニケーション能力が低いと、意思の疎通が上手くいかずにむしろ非効率な結果になる可能性を多分に秘めているのです。

嫌な上司と直接顔を合わせる機会が少なくなるので人間関係に対するストレスも減るし、通勤時間なども短縮できていいことだらけのように感じますが、リモートワークを効率的に運用するためには実はより高いコミュニケーション能力が必要なのです。社員一人ひとりが今以上により高いコミュニケーション能力を求められることになるのです。

もしあなたがSNS等で何かしらを発信し慣れているのなら、リモートワークに慣れるのは他の人たちより早いかもしれません。でも大部分の人間が、そうではないと思います。いや、SNSで普段から発信し慣れている人ですら、自分の意図することを相手に上手く伝えることが出来ずに炎上したり、周りとの関係がギクシャクしてしまうようなことも頻繁に起こっていたりします。

 

と言うことで、もし「リモートワークだと対面して会話する必要も無いから、これからはコミュニケーション能力はあまり必要無くなるな。」と安心している人がいるなら、考え直した方がいいかもしれません。むしろ相手と距離的に離れていても、「画面上の相手のちょっとした変化(表情や声・言葉など)から敏感に相手の気持ちや考えを予測できる能力」や「相手にとってより的確で分かりやすい言葉や文章を使い、自分の意思を相手に正確に伝える能力」、つまり今まで以上に高度なコミュニケーション能力がこれから先では求められてきます。

欧米に比べ、僕ら日本人は自分の意見を言ったり意思表示をするのが苦手だったりしますが、僕ら日本人も変わっていかなければならない時に来ているのかもしれないですね。

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