聞き違い、思い込み、勘違い…
どんなに注意してても、コミュニケーションのトラブルってどうしても起こってしまいますよね。
職場や学校、家庭をはじめ人間関係のあるところでは、必ずと言っていいほどコミュニケーションの事故が起こります。
面と向かって説明したのに話が通じてないなんてこともありますし、これが人伝えになってくると、伝える側の主観が入ってくるため、こちらの想像もつかない内容や意味合いで伝わってしまってることもよくあります。
あなたにも経験ありませんか?
「そんなつもりで言ったんじゃないのに…」みたいなこと。
コミュニケーションの事故を100%防ぐことはできません。
でも誤解されたままというのはイヤですよね。
その本人に誤解されて関係がギクシャクしてしまうのもイヤですし、その誤解された内容が周りにも広がって、みんなからも誤解されてしまう…なんて事態は避けたいですよね。
「どうせ誤解されるんなら、良い意味で誤解されたい…」
そう思いませんか?
「そんな都合の良いことなんて、そうそう無いよ」
果たしてそうでしょうか。
実は、あるんです。
周りから良い意味で誤解されるような、都合の良い方法が。
それはどんな方法なのか。
これから分かりやすく話していきますね。
対人関係における強力なスキル
人間関係において何が大切なのか…については、これまで他の記事でも話してきました。
(参照記事:【社会的成功も良好な人間関係も幸せな人生もこれが無ければ実現しない!!人生における最も大切なこと。】)
が、今回は特に対人関係においてより大切なこと、そしてよりストレスの少ない人間関係を築くために必要なことについて話していきます。
早速ですが、他人との関係において大切なことって何だと思います?
周りとの関係をスムーズにする、周りとの摩擦を無くす、そして周りの人間から好意的な目で見てもらい応援してもらうために必要なことって何だと思います?
それは『誠実さ』です。
なんだ、そんなことか…って思いましたか?
確かに当たり前のことかもしれません。
でもね、こういった基本的なことほど人間関係においては最も威力を発揮するのです。
どんなに要領良くて世渡り上手でも、その人間に誠実さが無ければ必ず見破られてしまいます。
いずれ周りからの信用を無くし、誰にも相手をしてもらえなくなってしまうのです。
逆に多少どん臭かったり要領が悪い人間でも、誠実だと会社などでも周りから信頼され、努力次第では責任ある仕事も任せてもらえるようになります。
その社内でどんなに能力が高くても、会社は誠実さの無い人間には大事な仕事は任せないものです。
そしてこれは会社や学校での人間関係だけでなく、例えば営業などの交渉事、商売(実店舗やネット上)で何かを販売する時など全てのことに言えることなんです。
安定して成績を出し続ける営業マンは、お客さんから厚い信頼を得ています。
商売繁盛の店も、同じくお客さんから強い信頼を得ています。
“誠実”とは”信頼”そのものです。
誠実さを磨けば磨くほど、強い信頼を得ることが出来るのです。
そう、「誠実さ」は磨くことが出来るのです。
一般的に「誠実さ」というと、その人間にもともと備わっている人間性のように思えますが、そうじゃないんです。
「誠実さ」は磨くことが出来る、つまりスキル(技術)なんです。
誰にでも身に付けることの出来るスキルなんです。
誠実さを身に付けるには
ではこの「誠実さ」、どうやって身に付け、そしてどのように磨いていけばいいんでしょうか?
誠実さを示す方法。
周りから「この人は誠実だ」と思ってもらえる方法。
その方法は、「あなたの言葉と行動を一致させること」です。
人というのは相手の「言葉」を聞き、その言葉が真実かどうか相手の「行動」を見て判断します。
言葉だけでは、本当に信用してもらうことはできないのです。
あなたの周りにはいませんか?
口では良いことばかり言ってるのに、行動が全く伴ってない人。
「やる」と口では言ってるけど、一向にやろうとしない人。
またはやってないのに「やった」と嘘をつく人。
こういう人って全く信用が無いですよね。
発言した内容と行動が違ってばかりいると、誰からも信頼されなくなり、最後は本気で相手にしてもらえなくなるのです。
何を言ってもちゃんと本気で聞いてもらえない、そんな人生なんて辛いですよね。
それに対し、自分の言ったことを必ず実行してみせる人って言葉にも説得力を感じますよね。
仮に突拍子(とっぴょうし)も無いことを言い出しても、こういう人が言うと「本当なんじゃないか」ってつい思ってしまいます。
言葉と行動を一致させればさせるほど、周りからの信頼は強くなっていきます。
分かりやすい例として、僕が以前いた会社の人の話をさせてもらいます。
この人物は誰からも信頼が厚く、とても誠実な人です。
自分の発言したことは必ず実行する、出来ないことは口にしない、人との約束事や会社などでの決まり事は必ず守る人でした。
(会社内でのルールや決まり事も、実行することが前提なので、言葉と行動を一致させるという意味では同じです)
この会社は毎日朝礼があるのですが、ある日、会社の朝礼が始まってもその人が珍しく来てませんでした。
こんなこと今まで一度も無かったので、みんな驚いて
「あいつが遅刻するなんて有り得ない」
「もしかしてお客さんの所に行ってるのか」
「まさか、出勤途中に事故でもしたんじゃ…」
などと言ってると、大分遅れてその人はやって来ました。
「何かあったんですか?」と聞いてみると、「寝坊した」と一言。
それを聞いたみんなは、その人を責めるどころか今度は
「もしかしてあいつ体調が悪いんじゃないか」
「あいつ1人に働かせすぎなんじゃないか」
など、みんな一斉にその人をフォローし始めたのです。
結局その後もその人は上司からも特に注意を受けることも無く、普通通りに仕事をしていました。
言葉と行動が常に一致していると、それだけで信用度は上がり、誠実な人間として認めてもらえるのです。(もちろんあくどい事や意地の悪い事をしなければ…ですが)
失敗をしても責められるどころか逆に心配され、フォローまでもしてもらえるのです。
そしてこれは、コミュニケーションにおいても実は全く同じことが言えるんです。
自分の言葉が何かの間違いで変に伝わってしまっても、受け取る側が善意で受け止めようとしてくれるのです。
例えばあなたが「やる」と言ったはずのことをやってないとする。
あなたが嘘を付いた?
あなたがいい加減なことをした?
いろんな憶測が飛び交います。
でもこんな時でも、
「あいつがいい加減なことするわけない」
「ちょっと待て、何か行き違いがあるんじゃないか」
「いや、これにはきっと何か事情があるはずだ」
などと、あなたを責めるどころか勝手に良い方向に解釈してくれたり、場合によっては内容を軌道修正までしてくれるのです。
「誠実さ」というのは、対人関係においては想像以上にあなたの強力な武器となってくれるのです。
言ったことをきちんと実行する、どんな小さなことでもいい加減なことをせず、行動を持ってきちんと示していく。
これを続けるだけで、あなたに対するみんなからの誠実さの評価は上がっていくのです。
そして誠実さが上がれば上がるほど、コニュミケーションによるトラブルも比例して減っていくのです。
人間関係で頭を悩ませる回数も、ずいぶん減ってくるのです。
「言葉と行動を一致させる」
ぜひ心がけてみてください。
言葉と行動を完全に一致させるために…
あと、これは無理の無い範囲でいいですので、少しずつやってみてほしい事があります。
それは、「言葉と行動を一致させる」にもうひとつ加えて、
「言葉と行動と思考を一致させる」ということをやってみてほしいのです。
言葉と行動が一致していても、思考、つまりあなたの考えや気持ちなどが言葉や行動とかけ離れてしまってると、気付かぬうちにズレが生じてしまうのです。
自分の本音とは全く正反対の言葉や行動をし続けていると、心が耐えきれなくなる、つまり自分の心に嘘を付き続けることは出来ないのです。
本当は、自分の本音だけで生きていくことが出来れば一番いいのです。
が、やはりそういうわけにはいかないですよね。
状況によっては自分の本音を抑えて周りに合わせなければならない時もたくさんあります。
もし自分の本音をどうしても抑えなければいけない、または状況的に気持ちを抑えてしまった、そんな時はあなたの心は腹立たしい思いでいっぱいになるかもしれません。
相手にムカついてしまったり、または自分の意見を通せない自分の力の無さにガックリきてしまうかもしれません。
でも相手を責めたって、自分を責めたって、何も変わりません。
何もいいことは無いんです。
でも、その時の自分の思いだけは、きちんと受け止めてあげてください。
自分の考え・気持ちはこうなんだと、自分自身で受け止めてあげてください。
「自分の言葉と行動」と「自分の思考(考えや思い)」を一致させるためには、まずは自分の考えや思いにちゃんと気付かないといけません。
そしてそれを受け止め、認めてあげないといけないんです。
自分の心に正直に生きるというのは、単にワガママに振舞うことじゃありません。
自分の心を見つめ、自分の考えや思いをきちんと自分で理解して認めてあげる、自分にOKを出してあげる。
そして自分の考えを、数ある意見のひとつとして素直に表現する。
自分が絶対正しいとか、相手が間違ってるとかではなく、みんなそれぞれいろんな考えを持っているんだという価値観の多様性を認めた上で、「自分の考えはこうだ」と表現する。
そして相手の意見もひとつの考え方として認めてあげる。
自分には自分なりの思いがあるように、相手にも同じように相手なりの考えがある。
それを認めた上で、自分の考えをきちんと主張する。
それが「自分の心に素直に生きる」ということではないかと思います。
「言葉と行動と、そして思考を一致させる」
他人に対してだけでなく、自分に対しても誠実でいましょう。
少しずつ、試してみてください。
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