「うわぁ、やらかしてしまった!!」
あなたは”やらかしてしまった経験”、ありますか?
大失敗してしまった経験です。
人間誰しも人生の中で、失敗することはあります。
一度も失敗することなく人生を終える人なんて、この世に一人としていません。
そして大きな失敗には、もれなく”後悔”というものがセットで付いてきます。
後悔の念が自分を打ちのめし、失敗の記憶を引きずらせ、それがまた失敗を引き寄せる。
一度大きな失敗をしてしまうと、その後も失敗を連発してしまうものです。
この連鎖、どうやって断ち切ればいいのか…
今回は、この“失敗の連鎖を断ち切る方法”について話していきます。
この視点を持つことが出来れば、失敗の連鎖を断ち切るだけでなく、二度と同じような失敗をしなくてもいいような思考回路も一緒に手に入れることが出来ます。
それではその方法について、話していきますね。
なぜ失敗を連発するのか
人によって”慌ててしまう状況”というのはそれぞれ違うと思いますが、例えば会社やバイトでの仕事の失敗、何かの発表会、または面接やここぞという場面での失敗…失敗してはならない時に限って失敗してしまうものなんですよね。
そして誰しも大失敗をしてしまったその時というのは、とても慌ててしまうものです。
どうにかしないといけないという焦り、そしてこの失敗によって自分はどうなってしまうのかという不安、上司や目上の人間に怒られてしまうという恐怖、そして周りに迷惑をかけてしまったという後悔…
まるで台風の時の荒れ狂う海のように、感情の波は激しく揺れ動きます。
まさに自分の感情が、制御不能な状態に陥ります。
こんな状態では、当然冷静に対処することなど出来ませんよね。
慌ててやるものだから、余計上手くいかない。
上手くいかないから、また余計に焦る。
その結果、状況は悪くなるばかり。
そして自己嫌悪に陥り、失敗を引きずるから、また失敗する。
まさにドツボにはまるわけです。
昔の僕はまさに今話したような、典型的な「失敗を連発するタイプ」の人間でした。
特に僕は自己否定が強かったため、誰にも迷惑がかからないようなちょっとした失敗でさえ、すぐ自己嫌悪に陥るような人間でした。
「あぁ、また失敗してしまった」
「どうして俺は、こんなにダメな人間なんだ」
「俺がここいるだけで、みんなに迷惑がかかってしまう」
自分を責めることにより、結局何が悪かったのか、何が原因で失敗してしまったのか、その原因を考えることから逃げ、その結果いつも同じような失敗を繰り返し続けていたのです。
もしあなたが昔の僕と同じようなことで悩んでしまっているのなら、もう大丈夫。
あなたには僕と同じような失敗はさせません。
これから“失敗の連鎖を断ち切る方法”を、あなたに教えます。
失敗の連鎖を断ち切る方法
他の記事でも話してきましたが、冷静な判断をするためには感情のコントロールが欠かせません。
感情が乱れた状態では、ベストな判断などまず出来ません。
もし今のあなたが自分の感情をコントロール出来るのであれば、全く問題ありません。
でもそれが難しいからこそ、この記事を読んでくれてるんですよね。
感情のコントロールというのは、残念ながら一朝一夕で出来るものではありません。
感情とは心の深いところから反射的に湧き起こってくるものであり、多くの人が感情に振り回されながら生きています。
感情が乱れることによって、多くの人が正常な判断力を失ってしまっているのです。
感情を今すぐどうこうすることは難しい…
なら、その厄介な感情は一旦脇に置いておきましょう。
つまり、やらかしてしまった失敗を感情で捉えるのではなく、単なる事実として捉えるんです。
分かりやすく説明すると、例えばあなたの目の前に机があり、その机の上には花瓶が置いてある。
そしてあなたの不注意により、思わずあなたの腕が花瓶に当たってしまい、花瓶を下に落として割ってしまった。
これまでのあなたであれば、
「自分の不注意で花瓶を落としてしまった。自分のせいだ、どうしよう…」
となり、焦ったり自己嫌悪に陥ってしまうと思います。
でもこれを、単なる事実として見るんです。
机の上に花瓶が置いてある。
そして俺の腕が当たった。
その結果、花瓶は下に落ちて割れてしまった。
起こった出来事に対し誰が悪いとかではなく、単なる事実として受け止めるんです。
「自分が落としてしまった」ではなく「腕が当たった結果、花瓶が落ちた」と捉えるんです。
すると、自ずと解決策が導き出されます。
例えば
→腕が当たるような場所は危ないから、もっと隅に置いておこう
→今後は手の届かない場所に置くようにしよう
みたいな感じに、自然と解決策が出てくるんです。
実はものごとを感情ベースで考えてしまうと、最適な解決策というのは導き出されにくいんです。
今の花瓶を落とした話でも、もしこれを感情ベースで捉えてしまうと、
→花瓶を落としてしまったのは、その人間の不注意のせい。だからもっと注意して行動しなさい。
と、精神論的な話になります。
その結果、今度は他の人間が同じように花瓶を落としてしまうようなことが起こります。
でもこれを単なる事実として捉えると、
→腕が当たるような場所は危ないから、もっと隅に置いておこう
となるので、今後誰かの不注意によって花瓶を割ってしまうようなことは二度と無くなるのです。
今は分かりやすい例えとして花瓶を使って話しましたが、これは仕事にも当てはまりますし、仕事以外の全てのことにも当てはまる考え方です。
失敗した時に冷静に対応し、そしてその失敗を繰り返さないようにするためには、感情ベースで考えず、単なる事実として捉えることが必要なんです。
「そうは言っても自分のせいで失敗してしまうと、周りに対し申し訳ないと思ってしまうし、どうしても引け目を感じてしまう…」
もしかして、そう思ってませんか?
その気持ち、分かります。
なにしろ僕自身、そうですから。
日本人というのは他の国の人たちに比べ、”他人に迷惑をかけてはいけない”という意識がとても強い民族です。
特に僕より上の世代の人たちは、幼い頃から「人様に迷惑をかけるんじゃない!!」と言われながら育ってきたと思います。
こういった考え方、確かに間違ってないと思います。
周りに迷惑をかけないよう気を配ったり注意するのは、人として当然です。
でもね、誰にも迷惑をかけずに生きられる人など、この世に一人だっていないんです。
みんな、生まれた赤ん坊の時から誰かに迷惑をかけ続け、助けられ、そして協力し合いながら生きてるんです。
誰にも一切迷惑をかけずに生きようとするのは、人間関係そのものを否定することです。
生きている限り、大なり小なり誰かに迷惑をかけてしまうものなんです。
それが”生きる”ということなんです。
道徳的問題は、道徳的問題として考えてもいいです。
でも問題を解決したい、失敗の連鎖を断ち切りたいのなら、「道徳的問題」と「問題解決」は切り離して考えて下さい。
道徳的な視点は、一旦脇に置いておいて下さい。
「~でなければならない」
「~であるべき」
そういった道徳的発想は、一旦脇に置いておくんです。
道徳的考えは、往々にして問題を複雑化させます。
大失敗をしてしまった…
そんな時は道徳的視点から感情ベースでものごとを捉えるのではなく、あくまで起こった事を単なる事実として捉え、分析していきましょう。
単なる事実として失敗を眺めることにより、状況を冷静に見ることができ、失敗の根本的な原因を把握することが出来るようになります。
根本的な原因を解決すれば、もう二度と同じ失敗は発生しません。
感情ベースでものごとを捉える癖が無くなれば、失敗をいつまでもズルズル引きずることも無くなります。
もう失敗の連鎖を断ち切れたも同然です。
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