雑談力ゼロでも実は会話は盛り上げることができる⁉

仁の会話術

あなたは人と雑談やお喋りをするのは得意ですか?

この記事を読んでいるということはおそらく、人と何気ない会話で盛り上がったり、楽しくコミュニケーションを取ることがあまり得意ではないのではないでしょうか。

会話が得意な人というと、例えば雑学や知識をたくさん持っていたり、情報通だったり、相手の発言に対して気の利いた切り返しができる人、といったイメージを多くの人が持っていると思います。

でも実は、人との会話を盛り上げるのに雑学や知識は必要ありませんし、気の利いた切り返しができる必要も無いのです。
僕自身、正直言って雑学の知識はほとんどありませんし、元々は口下手な人間です。
でも、喋ろうと思えば誰とでも喋れるし、会話を続けることも出来ます。

では僕のような雑学ナシ・口下手な人間が、どうやって他人と会話を盛り上げているのか?
その秘密やコツについて話していきますね。

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会話を盛り上げるのに雑学は必要なのか?

まずは会話を盛り上げるのに、雑学的な知識は必要なのか?ということですが、基本的には必要ありません。
ですがそういった雑学的な知識は、あればあったで役に立つと思います。話のきっかけを作る際にも雑学的な知識が使えることもありますし、単純に知識が豊富にあれば話の内容を膨らませていくこともできます。

ただ気を付けなければいけないのは、雑学や知識が豊富な人というのは得てして自己満足的なコミュニケーションに陥りやすい傾向にあります。
知らず知らずの内に、「自分の持つ知識を周りに披露したくてたまらない」という心理が働いてしまうからです。

人間心理として
・周りより優秀だと思われたい
・相手より優位に立ちたい
・優越感に浸って心地良くなりたい
そういった周りから認められたい、いわゆる他者からの承認欲求が誰の心の中にも存在します。
僕の中にもあるし、あなたの中にもそういった心理が必ずあります。

だから自分が知っていて他人が知らない知識や情報があると、ついつい言いたくなってしまう、気づけば相手そっちのけで自分ばかりが夢中になって話をしてしまっている、なんてことが起こってしまうものなんです。
そうなると、相手は雑学という名の自慢話をひたすら聞かされる羽目になり、ウンザリしてしまうわけです。

本来、人間というのは基本的に「自分が話をしたい」または「自分の話をしたい・自分が興味のある話をしたい」生き物なんです。
自分の意見を主張したい、そして自分の考えを周りに認めてもらいたい、そして自分の気持ちに共感・同意してもらいたい、つまりみんなから自分の存在を認めてもらいたい、自分の存在には価値があるんだと認めてもらいたい、自分はここに居てもいいんだと安心したい、そういう思いを抱えながら生きているのが僕ら人間なんです。

つまり人は皆、心の中で承認欲求を求めながら生きる生き物。人間とは、本能的に他者からの承認をもらって満足し安心を得る生き物なんです。
ということは、相手を楽しませて会話を弾ませるためには、まずは相手の承認欲求を満たしてあげることを考えればいいということです。

雑学・知識が全く無い僕たちは…

よく、どんな話題を振られても乗ってくる人、どんなジャンルの話でも話題に付いて来られるような人っていますよね。
それだけの知識を一体どうやって身に付けたのか、そんなにたくさんの情報をどこから仕入れているのか…ってホント不思議になりますよね。
でも先ほども言ったとおり、雑学を知らなくても、たとえ口下手で話下手でも会話を盛り上げることは可能です。

会話を盛り上げるための鍵は、こちらがどれだけたくさん喋れるかではなく、どれだけ相手を楽しませられるか、です。
そのためには、いかにして相手の承認欲求をうまく満たしてあげられるか。
自分の雑学を披露して自分自身の承認欲求を満たすようなことをしても、相手の承認欲求を満たすことは当然できません。

では相手の承認欲求を満たして相手の気持ちを楽しくさせるためには、一体どうすればいいか?ですが、難しく考える必要はありません。
相手が何か話し始めたら、決して相手の話を途中で遮らず、話し終わるまでしっかり聞いてあげて、そして相手の考えに同意してあげて、相手の気持ちに共感してあげればいい。それだけです。

「なんだ、そんなこと分かってるよ。」って思われました?
今僕の言ったことは確かに当たり前の事です。でも実は、この当たり前が出来てない人がほとんどなのです。
多くの人が、相手が話し終える前に口を挟んだり、相手の考えや相手の感じたことに対して「いや、僕ならこう考えるな」「私ならこう思うな」みたいに自分の意見を言ってしまう。

例えば自分の発言に対し、相手が途中で遮ってきたり、または相手が違う意見や考えを主張してきたら、あなたはどう感じます?
それが、お互いに好きなことを遠慮なく言い合えるような親友であれば、いいと思います。
でもそうでなかったら、場合によっては自分を否定されているように感じたり、最悪ダメ出しをされているように感じてしまうはずです。

例えばこれが会社などの会議とかなら、まだ分かります。
でも今話しているのは、いわゆる雑談であって、僕らは決して会議をしているわけではありません。
だから相手と自分の考えが違っていても、別に白黒決める必要も無いし、結論や正解を出す必要も全く無いわけです。
もし仮に相手の考えが間違っていたとしても、その内容は基本的に自分の人生にとって何ら影響はないことばかりなはずです。だから相手の考えが正しいかどうかなんて正直関係ないし、こだわる必要もまるで無いはずなんです。
でもそんなどうでもいいことに対して、多くの人が条件反射的に反論したり、自分の考えや気持ちをどうにか相手に理解してもらおうと必死になってしまっている。

もう一度、言いますね。
相手との会話を楽しく盛り上げるためには、まずは相手が何か話し始めたら決して相手の話を途中で遮らず、話し終わるまでしっかり聞いてあげて、そして相手の考えに同意してあげて、相手の気持ちに共感してあげる。それだけです。
それだけで相手は機嫌が良くなり、会話が盛り上がりやすくなるのです。

なぜかというと、これは「人というのはどんな相手と話している時が一番楽しく感じるのか?」というのを考えれば分かります。
あなたはどんな相手と話している時、楽しく感じますか?
あなたが夢中で話をしてしまう相手、それはどんな相手ですか?

答えを言いますが、人は「自分に興味を持ってくれる人と話す時が一番楽しい」のです。
どんな面白い話をする人よりも、どれほど気の利いた切り返しの出来る人よりも、自分に対して強い興味を持ってくれる相手と会話している時が、人は一番幸せを感じるのです。

会話で重要なのは質問

人は自分に興味を持ってくれる人と話すのが楽しい。そして自分の話したい話題や事柄に対して、興味を持って話に乗ってきてくれる人と話がしたい。

ということで楽しく会話を盛り上げるためにまず最初にすべきこと、それは「相手に興味を持つ」こと。相手に興味を持たなければ、相手とのコミュニケーションは始まりません。

「この人はどんな人なのかな、どんな性格で、どんなことが好きで、どんなことに興味を持っているのかな。」
そうやって興味を持った目で相手のことを観察しながら、相手がどんな話をしたいのか想像し、相手が興味を示すことについて、質問していく。

もし相手が興味のある話題について、あなた自身がまるで知識が無くても心配ありません。
分からないなら、「えっ、何それ?どういう事?教えて教えて!」って言って質問しながら話に乗っていけばいいだけ。
そうやってどんどん相手に話させればいいのです。
相手からすれば、自分の話したいことを心ゆくまで話せるわけだから、相手も楽しくなってくるわけです。

後は相手の話を興味津々に最後までしっかり聞いてあげて、そしてしっかり頷いてあげながら、相手の言うことに同意し、共感してあげる。
そうすると、会話は良い雰囲気で勝手に盛り上がってくれるはずです。
あなたは特に何も話さなくてもいいし、相手の言葉に対して気の利いたコメントを返す必要もありません。
たとえあなたが口下手であっても、何も問題無いわけです。
雑学ゼロ・知識ゼロでも、楽しい会話を成立させることはいくらでも出来るわけです。

内向的な人は…

とは言っても、いわゆる内向的な人にとってみれば、今話した内容であってもハードルが高いと感じるかもしれません。
何を隠そう実は僕自身が、本質的にかなりの筋金入りの内向的な人間だったりします。
だから、その気持ちはすごく分かります。

では内向的な人間は、なぜ相手に興味を持ったり、相手に質問したり、相手の話を聞きながらただ相槌を打ったり共感したりすればいいだけのことなのに、難しいと感じてしまうのか?

それは、僕自身が内向的な人間だから分かるのですが、内向的な人は意識の矢印が常に自分に向いているからです。
例えば人と会話をしている時って普通、「この相手は何を言おうとしているんだろう?」「何の話をしているんだろう?」って相手の話していることを理解しようとしますよね。
相手に意識を向けている状態、つまり矢印は相手に向けている状態です。

でも内向的な人というのは、人の話を聞いている時でさえも
「自分は相手からどう思われているんだろう?」
「相手から変に思われてないだろうか?」
「相手の話が理解できなかったらどうしよう?」
「相手の話に対して気の利いたコメントを返せるだろうか?」
このように会話の最中でさえ、意識が相手に対してではなく自分に対して向いてしまっている、つまり矢印が自分に向いているわけです。
内向的な人というのは、何をするにしても自分に意識が向きすぎてしまっていて、他人に意識を向ける余裕がない、他人に興味を向ける余裕がないのですね。以前の僕が、まさにそうでした。

だから自分が内向的な人間だという人は、自分に向いた意識という名の矢印を、少しずつでもいいので今後は相手に向けるように意図的にやっていってください。
以前の僕は、外向的・社交的な人たちをとても羨ましく思っていました。学生時代にクラス替えがあってもすぐに周りと仲良くなれる人、大学のサークルですぐ周りに溶け込める人、会社に入ってからすぐに先輩や上司と打ち解けられる人、そういった人たちを羨望の眼差しでずっと眺めていました。

でも今の僕には、そういった悩みは基本的にありません。
実は社交性というのは先天的なものではなく、後天的に身に付けることの出来る単なるスキルでしかないからです。
生まれたその瞬間からすでに社交的な人間、というのは存在しません。単なるスキル・技術であり、誰でも後天的に身に付けられるものなのです。
だからもしあなたが今現在社交的でないとしても、社交的な人間に成りたければ成れるということ。

とは言ってももちろん、今この瞬間から一瞬でメチャメチャ社交的な人間になれるわけでは当然ありません。
だから今後は少しずつでいいので、意識の矢印を相手に向けていくように変えていく。

まずは学校でも職場でもいいので、身近な相手の変化に気づいてあげる。例えば髪型やファッション、身に付けているものなど、いつもと変わっていたら、それに気づいてあげる。
そして、それを言葉にして褒めてあげる。

人というのは、誰しも心の中で「注目されたい」「好かれたい」「必要とされたい」「重要視されたい」そういった心理を持っているもの。
また髪型やファッションなどを変えるということは、少しでも「カッコイイ自分・可愛い自分」になりたいという願望を抱きつつも、「似合うかな?変じゃないかな?」という不安も同時に抱えているものです。
だから自分のちょっとした変化に気づいてもらえて、なおかつ褒められたり評価されたりすると、とても嬉しくなるものなのです。

中には褒めてあげても喜んでくれない人もいたりしますが、心配ありません。
人から褒められれば、照れる人もいれば謙遜する人もたくさんいます。表面上は喜びを表さなくても、心の中ではきっと喜んでいるので大丈夫ですので。

ということで内向的なあなたは、まずは身近な人たちのちょっとした変化に気づいてあげて、それを言葉に出して褒めてあげる。
そうすることによって、意識の矢印は次第に相手に向くようになります。

そして見た目の変化に気づいてあげられるようになったなら、今度は目に見えない部分、相手の考え方や価値観、感覚や感じ方、物事に対する姿勢、そういったことに気づき、それを言葉にして評価してあげる。

そうやって矢印をどんどん相手に向けていくのです。
そうしたら、あなたは気づけばいつの間にか社交的な人間へと変身しているはずですから。

ということで「雑学力ゼロで会話を盛り上げる方法」についての話をさせてもらいました。
あなたの今後の人生に少しでもプラスになれたなら、嬉しく思います。

では。

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