あなたの子供は、あなたの言うことを素直に聞きますか?
あなたの言うことに対し、いちいち言い返してきたりしませんか?
こちらは親として心配し、または経験豊富な大人の意見として子供のことを考えて言っているのに、ちっとも言うことを聞かない。何も分かってないくせに、親の思いも理解せず言い返してくる。親として、大人として、つい腹が立ってしまうこともあるかと思います。
こんな時、あなたはどうしますか?
頭を押さえつけてでも、親の言うことを聞かせますか?
それとも論理的に説明して、子供を納得させますか?
親として、大人として、どういった対応が子供のためになると思いますか?
子供が反抗する理由
子供が言うことを聞かない、子供が親の言うことに対し言い返してくる。
そんな時、子供に対してどんな対応をすればいいのか?
どういった対応が正解なのか?
なかなか難しいとこだと思います。子供との関係や、その時の状況によって、対応の仕方は考えないといけない。
なぜ反抗するのか?
何が原因で素直になれないのか?
場合によって、答えは変わってくると思います。
でもどんな状況であっても、1つだけ言えることがあります。
それは、「親の言うことを素直に聞かない・言い返してくる子供というのは、自分なりの考えを持っている」ということ。
どんな理由で素直になれないのか、どんな理由で反抗的な態度を取るのかは、その子によって様々でしょう。でも相手の意見をすんなり聞き入れないということは、その子は自分の意思や自分の考えを持っている証拠。
つまり子供が素直に言うことを聞かないのは、その子なりに自己主張をしようとしているのです。
ただ、まだ子供だから、自分の意見を上手くまとめることが出来ない。
自分の考えを、相手に伝わるように説明することが出来ない。
だから親や大人の目には、その子の態度がただの反抗的な態度に映ってしまう。
もし子供が親であるあなたの言うことを素直に聞かない、あなたに対して反抗的な態度を取る、そんな時は
「この子も自分なりの考えがあり、一生懸命自己主張しようとしているんだな」
そういう目で見てあげてください。子供なりに成長しようとしている、大人になろうと自分なりに頑張っているんだ、そう思ってあげてください。
では、親である僕らはそんな時、子供に対してどう接してあげればいいのか?
相手は子供だから、大人からすればまだまだ未熟です。一般常識から大きく外れていることや、明らかに間違っていることも言うかもしれません。でもまずは子供の言うことを、何も言わずに最後まで聞いてあげてください。
子供が間違っていると、つい途中で口を挟みたくなってしまうと思います。間違いに気づかせてあげたい、子供が困らないように間違いを直してあげないといけない、親なら誰しもそう思います。
でも、”正しい・間違っている”といったモノサシは一旦置いて、子供の考えを最後まで全てきちんと受け止めてあげるんです。
ここで、子供が話している最中に「そうじゃない、お前は間違っているよ」と言ってしまうと、子供はどう思うか?
「どうせ僕(私)の話なんて聞いてもらえない」
「どうせ僕(私)は間違っているんだ」
そうやって心を閉ざしていく。
場合によっては子供の自己評価は下がり、自信の無い人間へとなっていきます。
例え子供が間違っていたとしても、頭ごなしにそれを否定してはならない。おかしなことを言っても、一方的に親の考えを押し付けてはならない。
例え子供が間違っていたとしても、
「うんうん、お前の気持ちは分かるよ。」
「なるほど、そういう考えもあるね。」
と言って、まずは子供の考えや子供の気持ちを受け入れる。
子供の考えが正しい・間違ってるなんて判決を下す必要なんて無い。
ただ、子供の考えを認めてあげるのです。
そしてもし子供の考えが間違っていると思うなら、否定するのではなく
「子供がなぜそう思ったのか?」
「なぜそう考えたのか?」
そうやって、子供の考えや思いに興味を持ってあげるのです。そして、それを子供に聞いてみる。
相手の考えを頭から否定してしまっては、会話のキャッチボールは成り立ちません。会話のキャッチボールをするためには、まずは相手の言葉を受け止めるためのグローブを持つのです。
相手の言葉を打ち返すためのバットなんてものは必要無い。でも多くの親たちはグローブを持たず、子供の言葉をバットで打ち返してばかり。いくら言葉のボールを投げても、バットで打ち返されてばかりだと、子供は諦めてボールを投げるのをやめてしまいます。
だからバットは手放して、子供の言葉を受け止めるためのグローブを手に付けるのです。
そしてもし子供が間違っていると思うなら、子供の言葉を打ち返すのではなく、子供から受けた言葉のボールを投げ返す。
「お前の考えは分かるよ。でももしお父さん(お母さん)なら、こう考えるな。」
そうやって1つの意見としてボールを投げ返す。
子供の考えを否定するのでもなく、親の意見を一方的に押し付けるのでもなく、親と子が対等の関係で会話のキャッチボールをするのです。
そうやって、子供が自分の意見を言いやすい環境や雰囲気を作ってあげる。そして子供にどんどん意見を言わせる。そうすると、子供は自分の頭で考え、自分の言葉で意見を言う習慣が身に付いていきます。
これを繰り返していくと、もし子供が人生で壁にぶつかっても、自分で考え、自分で答えを見つけ出せる、そんな頼もしい人間に成長していってくれるはずです。
子供はいつか、親である僕らの元から巣立っていきます。いつかは自分の足だけで歩いていかなければならない時が、必ずやって来ます。
僕ら親の役目は、子供が大人になるまでにきちんと自立させてあげること。
人生において何か問題が起こった時、自分の頭で考え、自分の意思で決断し、自分の責任において行動する力を子供に身に付けさせてあげることが、僕ら親が果たさなければならない役目。
子供が親に反抗するのは、社会に出た時のための訓練をしているのです。この訓練を怠れば、社会に出た時に子供自身が苦労することになります。
だから僕ら親や大人が、今のうちにしっかり練習相手になってあげる。
それが僕ら親や大人の果たすべき役目なのです。
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