今回は、以前僕が知り合った”成り上がり男”について話そうと思います。
あなたの周りには、何をやっても不思議と成功する、どんな職業・仕事についてもなぜか出世してしまう、そんなヤツはいませんか?
実は、出世する人間というのは、基本的にどんな仕事・どんな職場に行っても出世するのです。
成功を収めることの出来る人間というのは、基本的にジャンルを問うことなく成功してしまうのです。
彼らは一体何が違うのか?
どんな秘密を持っているのか?
今回、僕の知り合った”成り上がり男”をモデルにして、「成り上がる人間が持つ共通の法則」について、話していきます。
僕の知り合った”成り上がり男”
僕が彼と知り合ったのは、昔の職場。
20代後半だった当時の僕は、ある会社に入社しました。
実はその職場、以前僕が在籍していたことのある会社で、事情があって僕は一度退職しました。
でもその後、その会社の上司から「戻ってこい」との声をかけていただき、再び戻ってきました。
つまり僕は、「出戻り社員」ということです。
僕が再びその会社に入社した時、ある男が僕より一週間ほど先に入社していました。
その人を、仮に「Yさん」と呼びます。
Yさんは、僕より確か5つぐらい?年上だったと思います。
Yさんはこの業界に入ったのは初めてであり、全くのド素人。
入社時点では、知識も経験も確実に僕が上でした。
しかし、アッと言う間に僕は抜かれてしまうこととなります。
何を抜かれたかというと、「役職」です。
知識・経験共に僕が上のはずなのに、わずかな期間でYさんは現場の責任者に抜擢されました。
いや、僕だけでなく当時いたベテランたちをも差し置いて、Yさんはベテランたちの上司になってしまったのです。
その後いろいろあり、Yさんは数年後に会社を辞めることとなります。
会社を辞めたYさんは、全く違う業界に転職していきました。
その業界は当時僕のいた業界よりはるかに規模の大きい業界で、Yさんが選んだ会社はその業界で№1の会社でした。
それから数年後、偶然Yさんの会社の関係者と話をする機会がありました。
そこでその人に、
「あなたの会社にYさんって人がいませんか?Yさんってどんな人です?」
と尋ねてみました。
するとその人は、緊張した面持ちで
「Yさんはウチの会社の、ずっと上の方(かた)です」
と答えました。
つまりYさんは全くの素人にもかかわらず、わずか数年で大きな会社の幹部にまで登りつめていたのです。
この時僕は、確信しました。
「あぁ、Yさんはどんな会社に入っても、どんな業界に入っても、きっと出世するんだろうな」と。
出世・成功するヤツの7つの共通法則
なぜYさんは知識も経験も無いにも関わらず、アッという間に出世してしまうのか?
単に要領が良いだけで、あんなに簡単に出世できるものなのか?
確かにYさんは、要領の良い人間の部類に入ると思います。
でも単に要領が良いだけで、どこの会社に行っても簡単に出世できるほど、この社会は甘くはありません。
実は出世する人間・成功する人間には、共通する部分があります。
今回このYさんを例に挙げながら、出世する人間・成功する人間の持つ「7つの共通点」について説明していきますね。
まずは1つ目。
①常に周りを巻き込みながら突き進んで行く
僕が一緒に働いていた時、Yさんは知識も経験もほとんどありませんでした。
出戻り社員だった僕からすると、Yさんはホントにド素人でした。
自分より後に入社し、なおかつ自分より知識・経験を持っている年下の僕に対し、きっとYさんは
「僕のことを目障りに感じているだろうな…」
と僕は勝手に思っていました。
でもYさんはそんなこと、まるで気にしていませんでした。
気にしていないどころか僕に対し、
「仁(僕の名前)、お前の方が詳しいから教えてくれ」
「お前の方がよく出来るから、代わりにやってくれ」
と、当たり前のように僕を頼ってくるのです。
僕の能力を素直に認め、評価し、そしてごく自然に頼ってくるのです。
そして気づけば僕は、Yさんの仕事をYさんのために一生懸命やってました(笑)
いや、僕だけでなく僕の先輩や上司まで、いつの間にかYさんのお願い事に巻き込まれていました。
Yさんは、自分自身の能力をちゃんと把握し、自分が知らないことや出来ないことはあっさりと認める。
そして、それを知っている人間・出来る人間を、どんどん巻き込んでいく。
Yさんは、自分より能力の高い人間を使うのがとても上手なんです。
出来ないことを自分一人でやろうとせず、どんどん周りを巻き込んでいって、最短距離で目標を達成していくのです。
②他人に遠慮しない
Yさんは、自分が思ったことは遠慮なく言う人でした。
言うべきことは、相手が上司であろうと社長であろうと関係なく言う。
他人に対し、変に気を遣ったり遠慮したりすることが全くない。
誰に対しても、遠慮なく自信に満ちた声で発言する人でした。
そして遠慮がないからこそ、前に出るべき時は全力で前に出ることが出来る。
踏み込むべき時に、全力で踏み込むことが出来る。
チャンスが目の前を通った時、躊躇(ちゅうちょ)することなく全力で掴みに行くことが出来る。
遠慮というブレーキが無いからこそ、Yさんは常に自分の力を最大限発揮出来るのです。
③常にチャレンジ精神旺盛
Yさんは、とにかく向上心の強い人でした。
そして、失敗を恐れない人でした。
どんな時も、止まらず前に進み続けます。
もちろんYさんにも、失敗や上手くいかないこともあります。
でもYさんは常に、「失敗した時のリスク」より「成功した時のメリット」を重視します。
成功した時のワクワク感を思うと、チャレンジせずにはいられない、そんな感じでしょうか。
みんなが思わず後ずさりしてしまうような場面でも、Yさんは迷うことなく一歩踏み出します。
その結果、周りより一歩も二歩も抜きんでていくのです。
④自分のルールで生きる
Yさんは、とにかくタフでした。
どこがタフなのかというと、体ではなく”心”です。
何でも遠慮なく言う、どんどん前に出てくる、Yさんはそんな人間だから、やっぱりYさんを批判する人もいました。
Yさんの存在を面白くないと思う人も、実際いたと思います。
でもYさんは、周りからどんなに叩かれてもヘコみません。
どんなに批判されても、無視です。
常に我が道を行く、自分の信じた道を迷うことなく進む。
Yさんは常に自分のルールで生きていました。
そして何かの決断を迫られても、判断がとても早い。
周りに変に気を遣うこともないので、外野に振り回されずに即決出来る。
常にスパっと決断し、優柔不断の欠片も感じさせない人でした。
⑤とにかく明るい
Yさんは正直、品のある人ではありませんでした。
下ネタはバンバン言う。
周りに女性がいても、お構いなし。
男性からするととても面白い人であり、人間的な暗さがまるで無い人でした。
そしてそんなYさんの明るく強烈なエネルギーに、僕ら周りの人間はどんどん巻き込まれていきました。
人生を目一杯楽しんでいるYさんのペースに、いつの間にやら完全に巻き込まれしまうのです。
Yさんがその場にいるだけで、魔法のように場の空気がガラっと明るく変わる。
Yさんはその明るさで、常に場の主導権を握っていました。
⑥失敗をネチネチ責めない
Yさんは、部下を叱ることがありました。
でも叱る時は、いつも一瞬だけ。
一瞬厳しく叱り、その後はもう失敗を責めたりすることを一切しない。
負の感情を全く引きずらない人でした。
そして叱った後はすぐにカチッと頭が切り替わり、その失敗や今直面している問題に対する対策や改善策を話し始める。
気持ちを切り替えるのがとても上手い、見事に自分の感情をコントロールする人でした。
⑦失敗を他人のせいにしない
Yさんは職場で何が起ころうと、上手くいかない原因を他人のせいにしたりしません。
失敗の犯人捜しをするのではなく、自分の出来ること・自分のすべきことを常に考え、行動に移す。
職場で何が起ころうと、Yさんは全て自分の身に起こっていることとして受け止め、常に「今の自分がすべきこと・とるべき行動は何か?」を考え、みんなの先頭に立ち、真っ先に行動に移していました。
そして僕らもYさんに引き続いて行動し始める。
まさに「集団を率いるリーダー」のような存在でした。
7つの共通法則の根底にあるもの
以上の7つが、Yさんを通じて僕が見つけ出した「成り上がる人間が持つ共通の法則」です。
Yさんと出会って以降も僕は様々な成功者を見てきましたが、どの成功者もやはり上に挙げた要素を大なり小なり兼ね備えているように思います。
そしてもちろん、僕の挙げた7つの要素だけが全てというわけではありません。
細かくしていけば、他にも必要な要素というのはまだあります。
ところでこの7つの要素。
正直なかなか出来ることではないかもしれません。
僕自身、全て出来ているのか?と言われれば、自信をもって”YES”と答えることは出来ないと思います。
ではなぜ、Yさんはそれが出来るのか?
Yさんと他の人たちとの違いは何なのか?
Yさんの持つ最大の秘密、
Yさんにあって他の人には無いもの、
それは
「自分に対する絶対的な信頼」です。
Yさんは他の誰よりも、自分を信じる強い気持ちを持っているのです。
もう一度、7つの要素をよく見返してみてください。
どの要素も、自分を強く信じてなければ出来ないことだらけのはずです。
例えば、①の「常に周りを巻き込みながら突き進んで行く」でも、相手の能力を認め、評価し、そして力を貸してもらうことによって相手を巻き込んでいくというのは、自分に自信がなければ出来ないこと。
そもそも「自分より能力の高い人間を上手く使う」ということ自体、自信が無ければ怖くて出来ないはずです。
②の「他人に遠慮しない」、③の「常にチャレンジ精神旺盛」、④の「自分のルールで生きる」も、自分を信じる気持ちが強くなければやはり出来ないこと。
また⑤の「とにかく明るい」、⑥の「失敗をネチネチ責めない」、⑦の「失敗を他人のせいにしない」も共に感情のコントロールが必要不可欠であり、自分を信じる気持ちが弱ければちょっとしたことで感情は乱れてしまい、冷静さを保つことは出来ません。
Yさんの持つ”7つの要素”の根底にあるもの、それは「自分に対する絶対的な信頼」であり、これがあるからこそYさんはどこへいっても自分を見失うことなく、自分のペースで力を発揮することが出来るのです。
ということで、「成り上がる人間が持つ共通の法則」について話させていただきました。
これを読んでくださっているみなさんは、それぞれ置かれている立場や状況も違うと思います。
ここに書いてあることが、そのまま当てはまらないこともあると思います。
だからこの法則を、あなたなりにアレンジしてみてください。
あなたの状況、あなたのやり方、あなたに当てはまる方法にアレンジして考えてみてください。
この法則があなたの人生にとって役に立てれば、とてもうれしく思います。
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