『あなたの人生を面白くするためのコツ』

自分の殻を破る方法

ところであなたは、歴史上の「偉人の伝記」を読んだことはありますか?
偉人の伝記というと「数々の困難や試練に立ち向かい、運命に翻弄(ほんろう)されながらも最後には成功をつかみ取る」みたいな、物語としても面白いものが多いですよね。

上手くいったかと思えば、いきなりどん底にまで突き落とされる。
偉人の人生というのは、僕らが想像している以上に困難や苦難に満ち溢れていたりします。

例えばケンタッキーフライドチキンの創業者であるカーネル・サンダースさんは、わずか10歳から農場で働き始め、それ以降も様々な職(40種以上?)を転々としたそうですがどれも長続きせず、30代後半から経営を始めたガソリンスタンドに至っては当時の大恐慌のあおりを受けて倒産。

しかし彼は決して諦めることなく、40歳から再びガソリンスタンドの経営を始めました。
そしてその時お客さんから言われた一言からガソリンスタンドの一角に6席ほどの小さなレストラン・コーナーを併設し、それがきっかけとなり今のケンタッキー・フライド・チキンに発展したそうです。

しかしそのレストランも最初は大変苦労したそうで、結局彼が成功と言えるものを手に入れたのは60歳を過ぎてからでした。成功までに時間はかかってしまいましたが、彼自身は晩年のインタビューで自分のレシピやビジネスが世界中で愛されていることに大変満足していると語り、自分を支え良好な関係を築いてくれた多くの人々に心から感謝していたそうです。
成功の裏には、必ずと言っていいほど数々の人間ドラマがあるものです。

 

ということでタイトルにもある通り「あなたの人生を面白くするためのコツ」についてですが、それは「あなた自身の自伝を書くつもりであなたの人生を生きる」です。

「なんじゃそりゃ」と思われるかもしれませんが、自伝を書くつもりで生きることによって、あなた自身の人生に対する見方は変わり始めます。

例えばですが、最初から最後まで成功だらけのハッピーな物語って面白いでしょうか?
何不自由ない環境で育ち、何をやっても全て上手くいく。
死ぬその瞬間まで何一つ苦労も困難もない物語。

そんな物語を読んでいて、楽しいですか?
そんな映画やドラマや漫画を読んでみて、面白いですか?
…正直つまらないですよね。

または成功も失敗もない平坦な人生をただひたすら生きる物語はどうでしょう?
…こんな物語、誰も読もうと思わないですよね。

では例えばこんな物語なら、どうでしょう?
順調だと思われていた人生に突如大きな困難が降りかかり、その困難を乗り越えられずに挫折し心も完全に折れて引きこもってしまう。
でもそこから再び立ち直り、挑戦と挫折を何度も繰り返しながらも、ついには自分なりの成功と幸せをつかみ取る。多くの裏切りに傷つき、そして多くの人たちに助けられながら、自分の望む場所へとたどり着く。
そして最後は、満足した笑みを浮かべながら人生の幕を閉じる。

そんな心を揺さぶられるドラマティックな展開があってこそ、物語は面白いと思いませんか?
山もあれば谷もある、そんなデコボコで刺激的な人生こそ面白いと思いませんか?

つまりあなたの人生における困難や挫折といったものは、あなたの自伝をより興味深いものにするためのスパイスであり、その困難や挫折はその後にあなたがつかみ取るであろう成功の喜びを何倍にもしてくれるのです。

さぁ、あなたは一体どんな自伝を書いてみたいですか?
何もない、平坦な自伝ですか?
それとも困難を前にして絶望し、時には挫折したり悔しい思いをしながらも最後は成功をつかみ取る、そんなドラマティックな自伝ですか?

これまでのあなたが生きてきた過去の人生、今のあなたの置かれている状況、そしてあなたが真に望むこの先の未来を思い浮かべながら、ちょっと画面から目を話してしばらくの間考えてみてください。

 

 

 

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考えてもらえました?
考えてみて、どうでした?
過去の出来事から今あなたが置かれている状況、そして未来の理想の姿を想像してもらえたと思います。

ところでなぜ僕があなたにこんなことをやってもらうのかというと、それは「自伝を書く」という視点を持つことによって、人生そのものを俯瞰して捉えられるようになるからです。
(*俯瞰:物事を高い位置から見下ろすように全体を見渡すこと)
人生全般を冷静に眺められるようになり、より理性的で長期的な視点でものごとを判断できるようになるからです。
そしてそれによって人生そのものを自分の意思でコントロールし、より楽しむことができるようになるからです。

ということで「あなた自身の自伝を書くつもりであなたの人生を生きる」、これを意識しながら日々を生活してみてください。
特に何かしらの困難にぶつかったりした時は、より意識するようにしてみてください。
それによって目の前の出来事に一喜一憂することなく、広い視野で冷静に状況を判断することができるようになりますので。

では。

仁より

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