■はじめに…
突然ですが、あなたに質問です。
「自信がついたら、挑戦しようと思っている」
「もう少し準備が整ったら、動き出そうと思っている」
こんなふうに思ったことはありませんか?
実は、ほとんどの人が一度はこう考えます。
特に内向きな性格の人、慎重な人、真面目な人ほど、この罠にはまりやすい。
でも少し立ち止まって考えてみてください。
「自信がついたら動く」
…その自信は、いつつくのでしょうか?
準備が整う日、自信がつく日、そのタイミングをずっと待ち続けている人に、僕はこれまで何人も会ってきました。
そして残念ながら、多くの人がその日を迎えることなく、気づけば何年も経っていた。
なぜか?
自信というのは、待っていてもつかないからです。
じゃあ、どうすれば自信はつくのか。
信念はどうやって作られるのか。
今回は僕自身の体験も踏まえながら、「行動が自分を変える5つの法則」についてお話しします。
読み終えた頃には、きっとあなたの中の何かが変わっているはずです。
コーヒーでも飲みながら、ゆっくり読んでみてください。
第1の法則「自信がついてから動こうとしない」
「自信がついたら動く」
一見すると、これは慎重で堅実な考え方のように思えます。
でも実はこれ、自信がつく仕組みを根本から誤解しているのです。
自信がつく仕組みを、正しく理解してもらうために、まず逆のことを考えてみましょう。
自信がない状態というのはどんな状態か。
それは「自分にはできない、うまくいかないかもしれない」という気持ちが大きい状態です。
ではその気持ちは、どこから来るのか?
答えは単純で、「やったことがないから」です。
やったことがないから、うまくいくかどうかわからない。
わからないから、不安になる。
不安だから、自信が持てない。
つまり自信がない本当の理由は、「経験がないこと」なのです。
だとすれば、自信をつけるためにやるべきことはひとつ。
経験を積むこと、つまり「動くこと」しかないのです。
自信があるから動けるのではなく、動くから自信がつく。
順番が逆なのです。
「自信がついたら動こう」と思っている限り、あなたはいつまでも動けません。
なぜなら動かない限り、自信はつかないのだから。
これは鶏が先か卵が先かという話ではなく、答えははっきりしています。
「行動」が先です。
第2の法則「完璧じゃなくていい、やり遂げることに意味がある」
ここで、僕自身の話をさせてください。
葬儀の仕事を始めたばかりの新人の頃のことです。
ある夜、お通夜が終わった直後に上司から突然こう言われました。
「お客さんの前に出て、明日の葬儀の流れを説明してこい」
完全な無茶振りでした。
当時の僕はまだあがり症を克服できておらず、大勢の前で話すことはとてもハードルの高い行為でした。
でも上司の命令です。
断れない。
仕方なくお客さんの前に出ると、100人以上の視線が一斉に僕に突き刺さった。
一瞬、頭が真っ白になりかけました。
でも何とか自分の話すことだけに集中し、その任務をやり遂げることができました。
ただ正直に言えば、出来としてはひどいものでした。
声は震えていたし、言葉もたどたどしかった。
合格点どころか、理想とはほど遠い出来でした。
でも、不思議なことが起きたのです。
やり遂げた後、自分の中に小さな感情が芽生えていた。
「やろうと思えば、できるんだ」
たったそれだけのことです。
でも僕にとっては大きかった。
完璧ではなかった。
でも、やり遂げた。
その事実が、自分への小さな信頼感を生んでくれたのです。
ここで大事なことをお伝えします。
自信をつけるために必要なのは、「完璧な結果」ではありません。
「やり遂げたという事実」です。
うまくできなくていい。
失敗してもいい。
ぎこちなくていい。
最後までやり遂げること。
それだけで十分なのです。
なぜなら、あなたの脳と心は「やり遂げた事実」に反応するからです。
結果の良し悪しよりも、「やった」という事実の積み重ねが、自信の土台を作っていくのです。
第3の法則「外側から自分を変える」
自分を変えたいと思った時、多くの人はこう考えます。
「まず内面から変えないといけない」と。
考え方を変えよう。
価値観を変えよう。
マインドセットを変えよう。
これ自体は正しいのですが、内面というのは目に見えません。
変化しているのかどうかも、なかなか実感しにくい。
だから途中で「自分は何も変わっていないんじゃないか」と感じてしまい、挫折しやすくなるのです。
実は、内面を変えるよりも外側から変える方が、ずっとわかりやすく、続けやすいのです。
僕自身がそれを体験しています。
以前の僕は、人前では萎縮し、自信なさそうに振る舞っていました。
そして、そんな自分を変えたかった。
そこで僕が試みたのは、GACKTさんのモデリングでした。
堂々とした話し方。
自信に満ちた立ち振る舞い。
ぶれない世界観と雰囲気。
そのすべてをつぶさに観察し、そっくりそのまま真似し続けたのです。
最初はただの真似事でした。
「本当の自分ではない」という感覚もありました。
でもある時、気がついたのです。
外側の振る舞いを変え続けているうちに、内側の考え方や価値観も、少しずつ変わり始めていた。
自信に満ちた話し方に変え、堂々とした態度で行動し始めると、不思議と自分の言葉や行動に自信が出てくる。
そうやって立ち振る舞いが変わると、人から見られる印象が変わる。
そして人からの反応が変わると、自分の感じ方や自己評価が変わる。
そうやって外側の変化が、内側の変化を引き出してくれたのです。
「外見を変えることで、内面もつられて変化する」
これは、順番として実はとても理にかなっています。
内面を変えようとして行動できないなら、まず外側から変えてみる。
見た目でも、言葉遣いでも、姿勢でも、話し方でもいい。
憧れる人の外側を真似ることから始めていい。
内面はあとからついてくる。
第4の法則「小さなチャレンジを積み重ねる」
通夜の夜、100人以上の前で何とか話し終えた僕は、ひとつのことを決めました。
「人前で話すチャレンジを、意図的に増やしていこう」と。
大きな目標を立てたわけではありません。
特別な計画を作ったわけでもありません。
ただ、「できる範囲でチャレンジを続けよう」とだけ決めたのです。
最初は小さなことでした。
会議でひと言だけ意見を言う。
初対面の人に自分から声をかけてみる。
慣れていない場面でも、逃げずにその場に立ってみる。
どれも地味です。
どれも劇的な変化とは程遠い。
でも続けていくうちに、あることが起きました。
「チャレンジすること」が、当たり前になってきたのです。
以前は「チャレンジしなければならない」と義務感があった。
でもいつしか「チャレンジするのが自分のスタイルだ」と感じるようになっていた。
そしてある時、気づきました。
「自分は常にチャレンジする人間だ」と、自分自身を認識するようになっていたのです。
ここで知っておいてほしいことがあります。
人の自己認識は、行動の積み重ねによって変わります。
「自分は臆病な人間だ」と思っている人も、小さなチャレンジを続けていくうちに、自分の認識が変わっていきます。
「自分はチャレンジする人間だ」という新しい自己像が、少しずつ作られていくのです。
大きな一歩は必要ありません。
小さくていい。
続けることだけを意識してください。
第5の法則「行動が信念を作る」
「強い信念があるから、ブレない行動ができる」
これもよく聞く話です。
でも実は、これも逆なのです。
一貫した行動を取り続けることによって、信念が作られていく。
あの通夜の夜から始まった小さなチャレンジを積み重ねていったある日、ふと自分の中にこんな言葉が生まれていました。
「チャレンジし続けることによって、人は何歳になっても成長し続けられる。僕ら人間には、そんな大きな可能性が秘められている。」
これは、かつての僕とは真反対の考え方です。
以前の僕は、いつもチャレンジから逃げていた。
でもいつの間にか、自分が心から信じる「信念」が作られていた。
自ら選んで作ったわけではありません。
行動し続けた結果として、自然に生まれていたのです。
信念というのは、決意や宣言によって作られるものではありません。
行動の積み重ねによって、気づいたら自分の中に根を張っているものなのです。
だから今の自分に強い信念がないとしても、焦る必要はありません。
まず動く。
小さくてもいい。
続けることだけを意識する。
その先に、あなた自身の信念が待っています。
■おわりに
ここまで話してきたことを、最後に一言でまとめます。
自信は行動の後からついてくる。
信念は行動の積み重ねの先に生まれる。
「準備が整ったら動こう」
「自信がついたら挑戦しよう」
そう思い続けている限り、その日は来ません。
なぜなら、動かない限り自信はつかないし、チャレンジしない限り信念は生まれないからです。
完璧じゃなくていい。
うまくできなくていい。
小さくていい。
まず、動いてみてください。
あなたの中にある可能性は、あなたが思っているよりずっと大きい。
それを証明できるのは、あなた自身の行動だけです。
では。
仁より
