サイレント・コミュニケーション(web版) | 無料講座

サイレント・コミュニケーション(web版)

 

■はじめに

今回は【サイレント・コミュニケーションー無言のコミュニケーション術ー】を手に取っていただき、ありがとうございます。
当レポートの作成者、仁(Jin)と申します。

僕はこれまで、いろいろな人から人間関係に関する相談を受けてきました。
そして多くの人と、様々なコミュニケーションを取ってきました。
今回もこうしてレポートを作成して多くの人にお配りしているので、もしかするとあなたは僕のことを「とってもお喋りな人」「メチャメチャ社交的な人」だと思ってるかもしれませんね。

実は本来の僕というのは、とても内向的な人間です。
そしてあまりお喋りなタイプでもありません。
まぁ喋ろうと思えば喋れますが、特に必要性を感じなければ、あまり自分から他人に積極的に話しかけたりしません。

でもだからと言って、人間関係で何一つ困ることはありません。
周りとの関係も良好です。
周りに対して自分からは積極的に話しかけたりしないにも関わらず、僕は周りと良い関係を築けている。

なぜそんなことができるのか?
どうしてそんなことが可能なのか?

それは僕が「言葉を使わずに人間関係を構築するスキル」を身につけているからです。
そしてそのスキルの秘密をこのレポート内であなたにもお伝えしますので、ぜひご覧ください。

 

■この人間社会を支配しているモノ

ところでここ最近の日本の景気って、良くなる気配がまるで感じられないですよね。

なぜ日本の景気は悪いのか、その原因って何だと思います?
理由や原因を挙げていけば、いろいろ出てくると思います。

ですがあえてその原因を1つに絞るとしたら、あなたは何と答えます?
一体何が日本の景気を停滞させていると思います?

あまり引っ張っても面白くないので答えを言いますが、景気を左右させているもの、それは人々の「気分」です。
実は景気というのは、その場にいる人間の「気分」によって決まるんですね。

「は?何を言ってんだ?」
って思いました? 思いますよね。

例えばですが「消費活動」。
僕ら人間というのは、例えば「この先、収入が増えるかも」「景気が回復するかも」など自分たちの将来に対して「きっと良くなる」と楽観的な気分になると、モノやサービスにお金を使うなど財布のヒモが緩みますよね。
その結果、小売業や飲食業などが活発になり、お店や企業も利益が上がっていきます。
まさに昔のバブル期がそうでした。

また逆に僕ら消費者が将来に対して不安な気分になると、当然支出も控えるので景気も冷え込んでいきます。
2008年のリーマンショックの時など、世界中で多くの人が先行きに不安を感じて支出を抑える方向に向かったため、世界の経済全体が停滞し、景気は長期間回復しませんでしたよね。

また株式市場なども、投資家の気分や心理によって大きく影響を受けますよね。
市場に対して投資家の楽観的な見方が強いと、株を買う投資家が増えて株価も上昇するし、逆に投資家が経済に不安を感じると株を売る動きが強まり、株価も下落していきます。

旅行業界でも2020年のコロナパンデミック中は世界中の人々が旅行を控えたために旅行業界は大きな打撃を受けましたが、その後ワクチン接種が進んで人々が再び開放的な気分を取り戻し旅行に行き始めると、旅行業界は急速に回復しました。

そして実は僕らを取り巻く身近な人間関係も、その時の気分によって大きく影響を受けます。
誰だって、機嫌がいい時もあれば悪い時もあると思います。
例えば何かいいことがあって機嫌がいいと、他人への接し方も自然と愛想よくなるし、逆に嫌なことがあって機嫌が悪ければ、他人に対してもブスっとした態度や表情に自然となってしまうもの。
その時の気分によって相手への対応も無意識に変化してしまい、それによってその相手との関係性にヒビが入ったり、または逆に仲良くなったりもする。

また相手に対して抱く感情によっても、自分の態度や行動は変わるもの。
「相手のことが好きだから積極的に協力する・ 嫌いだから陥れてやろう」とか「 頑張る姿に好感が持てるから手伝ってやろう ・出世して調子に乗ってて気に食わない から邪魔してやろう」とか、そのとき相手に抱いている感情や気分によっても、人の行動や態度は変わります。

ところでこの章のタイトルにもある「この人間社会を支配しているモノ」って、何だと思います?
僕らを取り巻く経済や人間関係に多大な影響を及ぼしている「気分」。
僕らの生きるこの人間社会を支配しているモノ、それは気分も含めた「人の持つ感情」です。

自身の行動や自分を取り巻く様々な現象が「人間の持つ感情」によって動かされているのです。
そしてそのことに多くの人がまるで気づかず、自分の人生を感情に振り回され続けている。

ここまで僕の話を聞いていただいたならもうお分かりだとは思いますが、自分の生きたい理想の人生を生きるには「感情のコントロール」が必須なのです。

そしてそれは日々のコミュニケーションにおいても、もちろん同様のこと。
コミュニケーションにおいて最も重要なのは、 会話のスキルなどではなく相手の感情を理解すること
むしろ会話のスキルそのものは重要ではないし本質ではありません。

何よりもまずは人の感情を理解すること。
そのためにすべきことは2つ。

1つ目は自分自身の感情を理解しコントロールすること
そして2つ目は周りの人間の感情を理解し、相手の感情の動きに応じて適切な対応や言葉がけをすること
これが周囲との良好な人間関係を築くための方法であり、これがそのまま「自分の人生を自分でコントロールするための方法」となるのです。

 

■ コミュニケーションの真実

ここからは具体的なコミュニケーションの話をしていこうと思います。

ところで他人と意思の疎通を図る時、あなたはどのような方法・手段を取りますか?
どうやってコミュニケーションを図っていきますか?

「は?それは言葉だろ。言葉を使って会話をしながら意思の疎通を図るに決まってるだろ。」
そうですよね、そう思いますよね。

ところであなたは「メラビアンの法則」をご存じですか?
これは有名な法則なので知ってる方もおられると思いますが、分かりやすく簡単に説明すると、 ある人が「楽しい」と言った時、それを聞いた相手が「本当に楽しいと思っているのか?」を判断する材料として、①「相手の言った言葉」、②「相手の声や口調」、③「相手の表情など見た目」の3つのどれを重要視するか?という実験を行いました。

その結果、

①「言語情報」
相手の言った言葉…7%
②「聴覚情報」
声の大きさや早さ・口調など… 38%
③「視覚情報」
表情や視線・しぐさなど… 55%

となりました。

つまり人は相手の話す内容(7%)よりも、相手の口調(38%)表情(55%)などを判断材料にしているということ。
言語情報(言葉7%)よりも非言語情報(口調38%・表情など55%)の方を人は信じているというわけですね。

例えばですが、誰かが「私は大丈夫」と言った時、もしその人が元気なくうつむいていたり声が小さく震えていたりすると、どう思います?
「いやいや、全然大丈夫じゃないだろ」って思いますよね。
言葉の「私は大丈夫」よりも、相手の様子や声のトーンから「実は大丈夫じゃない」という判断をきっとすると思います。

つまりコミュニケーションにおいて、僕らは言語情報(言葉7%)ではなく、非言語情報(口調38%・表情など55%)であるボディランゲージ(合わせて93%)を重要視するということ。

ここまでの話で分かる通り、コミュニケーションの本質とは「言葉」ではなく「非言語=ボディランゲージ」なんですね。
実はボディランゲージには、その人間の感情がとても多く表れるものなのです。
そして人間関係の構築が上手な人というのは、ボディランゲージから相手の感情を読み取ることに長けているのです。

例えばですが、仮にあなたが言葉で本音を語らなくても、相手があなたのボディランゲージでこちらの気持ちを察して寄り添ってくれる。
何も言わずとも、こちらの気持ちを汲み取り動いてくれてサポートしてくれる。
こんな人がいたなら、きっと誰でも信頼して心を開いてしまいますよね。

ではどうすればそのような人間になれるのか?
そのためにあなたがすべきことは2つあります。

まず1つ目は「ボディランゲージから相手の感情(気持ち)を読み取り、それを丁寧に拾い上げ、そして共感してあげる」
次に2つ目は「こちらが相手を好意的に思っていることを、自らのボディランゲージで表現していく」

以上、この2つになります。
ではこの2つを行っていくための具体的なポイントを説明していきます。
ポイントは全部で6つです。

 

①アイコンタクト

相手に話しかけられた時・または相手と会話をする時は、必ず相手の方に顔を向けて、相手の目を見ながら会話をしてください。

相手の目を見る行為は「私はあなたの存在を認めています・あなたに興味を持っています」という意思表示の表れです。
逆に相手が目を合わせてくれなかったり、相手が不自然に目をそらしたりしたなら、どう感じます?
「この人は私を受け入れてくれていない」
「相手に拒否された」
きっとそう感じるのではないでしょうか。

また、目を合わせてくれてはいるんだけど、顔は横を向いたままで目だけギロッとこちらに向けた状態で会話されたら、どうです?
「俺と話すのがメンドクサイのかな」
「私って、もしかして嫌われてるのかな」
そう感じませんか?

相手と縁を切りたいという場合でない限り、人と話す時は相手の方に顔を向けて、相手の目をちゃんと見ながら会話をする。
これを徹底してください。

とは言っても、一瞬たりとも目をそらすことなく相手の目をずっとガン見しないでくださいね。
お互いに変なプレッシャーがかかってしんどくなりますから(笑)
会話の流れを見ながら適度なタイミングで視線を外すなどしてくださいね。

それと相手の目を見るのが苦手な人もいると思いますが、そんな人はまずは相手の方に顔を向け、ぼんやりと相手の全体を見るような感じから始めてみてください。
そして慣れてきたら、だんだんと相手の目を見るようにしていってください。

 

②ポジティブな表情

相手の目を見ているあなたの表情が鬼のような形相だったら、相手も嫌ですよね。
基本はまず笑顔です。

もちろん無理に笑う必要はありませんが、ポジティブな表情を心がけましょう。
笑顔で相手に接するだけで、相手は自然とあなたに対してポジティブな印象を持ってくれるようになるし、敵意のないあなたの笑顔で相手も安心し、警戒心を解いて心を開いてくれやすくもなります。

 

③相手に対してオープンな姿勢

相手とコミュニケーションを取る時は、相手の方に顔を向けて相手の目を見て話すだけではなく、体も相手の方に向けるとさらに信頼感が増します。

体を相手に向けて相手の話を真正面からちゃんと聞く態勢を取ってあげることによって、相手は「自分は尊重されてるんだ」と感じるようになります。

例えば会社で椅子に座っている上司に話しかけた時、顔だけ向けて話を聞いてもらった場合と、わざわざこちらに体を向けて座り直して話を聞いてもらうのとでは、印象がずいぶんと違いますよね。

たったこれだけで「自分は尊重されてる、自分は相手から大切に思われてるんだ」と人は感じるものです。

 

④相手の感情に自分のボディランゲージ(表情や声)を合わせる

相手の話を無表情で聞いていませんか?
相手が楽しそうに話していたなら、こちらも同じように楽しそうな表情で話を聞く。
逆に相手が悲しい話をしてきたなら、こちらも悲しそうな表情をしながら話を聞く。
また相手が深刻な話をしてきたなら、同じように深刻そうな顔をしながら真剣に聞く。

そうやって相手の感情を観察しながら、相手の感情に合わせたボディランゲージで話を聞いてください。

重要なのは相手の話を細かく正確に理解することよりも、相手の気持ちや感情を理解し、その感情に共鳴してあげること。
人というのはいくら話の内容を理解してもらっても、自分の気持ちや想いを全く無視されてしまったなら「相手に分かってもらえなかった・受け入れてもらえなかった」そう感じるもの。
話の内容の理解よりも、その気持ちを理解してもらうことにより、人はより深く「自分は理解された」と感じるものなのです。

重要なのは「話の理解」ではなく「感情(気持ち)の理解」です。

 

⑤聴くことに徹する

人と会話をする時は、まずは聴くことに徹してください。
相手から求められない限り、自分から話したり発言する必要はありません。

多くの人が思い違いをしているのですが、会話の中で「何かいいことを言わないといけない」とか、相手の発言に対し「気の利いた返しをしないといけない」とか思い込んじゃってるんですよね。

ハッキリ言って相手はそんなもの求めてないんですね。
人が何に一番興味があるかというと、それは「自分のこと」です。

人は自分の気持ちや意見が何よりも大切であり、それを言いたくてたまらないわけです。
そしてそれに対して同意してほしい、認めてほしい、共感してほしい、そう欲しているのです。

そして実は他人の意見やコメントにはあまり興味ないし、あなたが気の利いたコメントをしたとしても覚えているのはせいぜい数日ぐらいのもの。

人が求めているのは「ただ自分の話を聴いてくれる相手」、そして「自分の気持ちを理解し共感してくれる人」。
だから他人と信頼関係を築くのに、あなたの意見や発言は必要ありません。
相手にただ話をさせてあげて、相手の話をただ聴いてあげる。
そして上の④でも話した通り、相手の気持ちや感情を理解し、そしてその感情にしっかりと共鳴してあげる。

必要なのは、たったこれだけです。

 

⑥相手の感情を否定しない

最後にこれは禁止事項になりますが、人とのコミュニケーションにおいて絶対にしてはいけないのは「相手の気持ちや感情を否定すること」です。

どんなに相手の話をしっかり聞いてあげて理解してあげても、相手の気持ちや感情を否定してしまえばすべて終わりです。
これひとつで相手との信頼関係は簡単に崩れ去ります。

相手がサイコパスや愉快犯のような精神的におかしい人でない限り、相手の気持ちや感情に対してはとにかく肯定し共感してあげる。
仮に相手が間違ったことをしてしまったとしても、感情は理解してあげるのです。

例えばあなたの友人が気に食わない相手を殴ったとする。
そんな時でも「あなたのやったことは正しくはないけど、そうしたくなった気持ちはわかるよ」と、行為は否定しても気持ちには理解を示してあげる。
すると、仮に自分の行動は否定されたとしても、不思議と相手は「あなたに理解してもらえた」「自分のことをわかってもらえた」と感じるものなのです。

そしてそんな間違いを犯した自分のことを理解してくれるあなたは、相手にとって無くてはならない特別な人となります。

 

 

…ということで以上6つです。
いっぺんに話しましたが、出来る範囲でいいので日々の生活の中で少しずつでも実践していってもらえたらと思います。

ところで今話した6つの項目、この中に「話す」という要素は基本的にありませんよね。
「あなたから何か話してください」「あなたから何かアクションを起こしてください」といった話は、僕は一切してませんよね。

そう、あなたから何か話す必要は何もないのです。
あなたはただ相手の話を聴き、うなずきながら相手の感情に対して共鳴する。
それだけでいいのです。それ以外のことはする必要はないし、「何かいいこと言わないと」と難しいことをあなたは考えなくてもいいのです。

むしろあなたが口を開いて自分の意見を主張すればするほど、相手は自らの意見や想いを発言する機会が失われていき、その結果「自分の話を聴いてもらえない」と感じ始める
良好な人間関係を構築するのに、あなたの個人的な意見やトークスキルなど一切いらないのです。

ところで僕がここまであなたに「やってください」と言ってきた内容って、冷静に考えてみるとコミュニケーションにおいてはごく当たり前の、基本的なことばかりだと思いませんか?
何ひとつ特殊なことも、特別なことも話してないですよね。

おそらくみんなも、僕がここで話した内容を何となくは分かってるんじゃないかなと思います。
でもこういったことを日々きちんと実践している人がどれだけいるか?と言われると、ほぼい
ないんですね。
ごく当たり前のことなんだけど、みんな出来てないんですね。

だからこそ、みんな人間関係がうまくいかないのです。
結局みんなこの「当たり前のこと」の重要性に少しも気づいていない。

そして、やるべき「当たり前のこと」をないがしろにし、いかにも効果のありそうな「会話の○○テクニック」 みたいなものに振り回されて自滅する。
多くの人がこのパターンを繰り返し、「どうして私の人間関係はうまくいかないのだろうか?」 とグルグルと頭を悩ませ続けているわけです。

難しく考える必要は何一つありません。
僕がここまで話してきた「やるべき基本のこと」を意識し、日々実践していく。
シンプルに、これだけでいいのです。

ここで話した内容を、今後は様々なコミュニケーションの場で意識し、実践し続けていってください。
たったこれだけで、 あなたのコミュニケーション能力は飛躍的に伸びていくはずです。
そしてあなたを取り巻く人間関係も、必然的に改善されていきます。
共に頑張っていきましょう。

では最後までお読みいただきありがとうございました!

仁より