俺の人生が上手くいかないのは全て親のせい…親との関係を改善するための唯一の方法。

人間関係を変える方法

どうも、仁です。

先日、ある女性から相談を受けました。

その相談内容とは、「親との関係」です。

 

この女性Aさんは幼い頃から親との関係が上手くいかず、その影響で昔から自己否定ばかりを繰り返し、人生そのものが行き詰ってしまってるとのこと。

今回は、これまで上手くいくことの無かった親子関係をどうやったら改善できるのか、今後どうすれば親と良い関係を築いていくことが出来るのかについて、僕自身の経験を交えながら話していこうと思います。

 

ただ今回の話は、単なる親子関係の話ということではありません。

親子関係の話を中心に、どうすれば辛い過去から決別出来るのかについて話していく予定です。

もしあなたが辛い過去を抱えて前にも後ろにも進めないのであれば、ご参考になれるのではないかと思います。

 

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 Aさんの抱える親子関係とは

このAさんは、お父さんとお母さん、そしてお姉さんが一人います。

躾(しつけ)をはじめ、あらゆる面でとても厳しい家庭だったそうで、Aさんは幼い頃からお父さんお母さんから「お前はダメだ」と言われ続けながら育ったそうです。

まさに毎日がダメ出しの連続だったそうです。

そして上のお姉さん、このお姉さんがとても優秀だったそうで、常にお姉さんと自分を比較され、Aさんは大人になっても劣等感まみれでした。

そのためAさんの自己評価は著しく低く、こちらがAさんをフォローしようにも、こちらの言葉がAさんの心まで届かない、届く前に全て払いのけてしまう、そんな状態でした。

 

でもAさん、

「このままではいけない」

「何とか親との関係を良くしていきたい」

そんな想いを心の中に抱えていました。

両親に自分を受け入れてもらいたい、その気持ちがひしひしと僕に伝わってきました。

 

 

ところでAさんがなぜこれまで上手くいかなかった親子関係を、大人になった今、改善しようと思ったのか?

それは今の自分が劣等感まみれで自己否定の塊になってしまってる原因が、親との関係によるものだと考えていたからです。

親から否定され続けた結果、自分は自己否定ばかりをする人間になってしまった。

親との関係が悪いままだから、人生が上手くいかない。

だから親との関係が変われば今の自分も変われる、親と良い関係を築くことが出来れば自己否定をすることもなくなり、前に進んで行ける、そう考えていたのです。

つまり、人生が上手くいかないのは過去の親子関係が原因であり、今の現実を変えるためにはこれまでの親子関係を改善するしかない、と言っているのです。

 

Aさんの話を聞いてて、「確かに間違いではない、過去の親子関係が少なからず今のAさんに強い影響を及ぼしている」、そう思いました。

でもそれと同時に、「Aさんの人生が良くなるのは、難しいだろうな…」と感じました。

 

 

 

 Aさんの親子関係は変えられない!?

確かにAさんの親子関係が変われば、Aさんのこれからの人生もよい方向へ変わっていく可能性は大いにあると思います。

でも問題なのは、これまでずっと上手くいってなかった親子関係が、果たしてそう簡単に改善していけるのか?という部分です。

 

というのが、過去に僕自身も父親との関係で長年苦しんできました。

実は僕も、このAさんと似たような過去を持っているのです。

だから幼い頃から「父親とはもう縁を切りたい、一生関わり合いたくない」と思い続けながら生きてきました。

今となってはもう父親とは良い関係となっています。

この人の子供に生まれて良かったと、今では心から思っています。

でも僕自身がさんざん苦しんできた経験があるので、親子関係の難しさは分かっているつもりです。

これまで上手くいってなかった親子関係を改善するというのは、簡単なことではないのです。

 

 

ちょっと考えてみてください。

これまでのAさんでは、親と良い関係を築くことが出来なかった。

そしてこれまでと何ら変わらぬAさんが急に親子関係を良くしようと思っても、上手くいくはずありませんよね。

もし仮にAさんが今、一瞬でまるで別人にでも生まれ変わることが出来るのであれば、親子関係を変えることは十分出来ると思います。

でも今のAさんは、過去のこれまでのAさんとほとんど変わってないわけです。

過去と同じままのAさんが同じ問題にぶつかったって、結果は変わりませんよね。

今のままでは、Aさんの親子関係を変えようとしたって現実的に考えて難しいんです。

 

じゃあAさんの親子関係を改善するのは無理なのか?と言われれば、改善することはもちろん出来ます。

でもそのためには、考え方の順序をちょっと変える必要があるんです。

 

 

 

 過去と向き合う必要は無い

Aさんが改善しようとしている親子関係。

幼い頃から両親と分かり合えず、Aさんは長い間苦しんできました。

過去の辛かった経験に足を取られ、前にも後ろにも進めずにいます。

そしてAさんは、過去の親子関係を変えていこうとしています。

 

 

でも、ここでちょっと考えてもらいたいんです。

Aさんが長年苦しんできた親子関係。

 

これまで両親に理解してもらえなかった…

両親に対し心を開くことが出来なかった…

両親の目をいつも気にし、窮屈(きゅうくつ)な生き方しか出来なかった…

 

これって全て過去のことですよね。

そう、全て過去に起こった出来事なんです。

今のAさんの視点は、完全に過去に向いてしまってるんです。

過去の両親との関係を思い出し、それを何とかしようとしているんです。

そして過去に起こった出来事というのは、直接的に変えることは出来ないのです。

 

今のAさんがしようとしていることは、まさに過去を変えようとする行為なんです。

もう済んでしまった過去に手を突っ込んで、無理矢理過去を変えようとしているのです。

もう済んでしまった過去は直接は変えられない、これまでの親子関係を変えるというのは、ある意味もう済んでしまった過去のことを変えようとするのと同じなんです。

 

 

もちろん過去と向き合い、その原因を探るのはひとつの方法だと思います。

原因を特定することにより、解決策が見つかることもあります。

でも原因を探ることは、単なる分析でしかないんです。

場合によっては、出来ないこと・上手くいかないことの原因が、自分や周りに対する言い訳に変わります。

 

Aさんは、自分が自己否定ばかりして人生が上手くいかない原因を、両親との関係が悪いからだと言っている。

でも見方を変えると、自分の人生が上手くいかない理由を親のせいにしているとも取れます。

つまり親を使って、今の自分の人生に対する言い訳をしているのです。

単に過去と向き合うだけでは、”今”を変えられない。

いや、過去と向き合う必要など無いのです。

 

 

 

 順序を変える

では、親子関係を変えていくにはどうすればいいか?

ところでさっき僕の言った言葉、

もし仮にAさんが今、一瞬でまるで別人にでも生まれ変わることが出来るのであれば、親子関係を変えることは十分出来ると思います。

覚えてますか?

 

 

いろんな書籍や多くの人たちが、『全ての問題の根っこには、親子関係がある』と言います。

生まれ育った家族の関係はあらゆる人間関係の原点であり、自分自身の抱える問題や他人との人間関係、そして全ての問題は親子関係に問題があるからだと言います。

親子関係が改善されれば、人間関係をはじめとする多くの問題が自然と上手く行きはじめる。

だから親子関係と向き合い改善していこう…と言います。

つまり、親子関係を変えることによって現状を変えていこうと言っているのです。

 

確かに間違ってないと思います。

うなずける部分はあります。

でもね、これまで話した通り、そんな単純な話じゃないんです。

変えられるものなら、とっくに変えてます。

 

親子関係を変えることによって今を変えるというのは、とてもハードルの高いことなんです。

みんな順序を間違えてます。

逆なんです。

親子関係が変わるから今が変わるのではなく、今の自分が変わるから親子関係も変わるのです。

 

 

全ては【今】を中心に動いています。

【今】の自分が変われば、それに伴って未来も変わっていきます。

そして【今】が変われば、未来だけでなく過去さえも変わりはじめます。

今の自分が変われば、過去の親子関係、そしてこれからの未来の親子関係も全て変わっていくのです。

(詳しくは『記憶は捏造(ねつぞう)されていた!?忘れたい過去を変える方法』で話していますので読んでみてください。)

 

多くの人が、親子関係が変われば今が良くなる、多くの問題が解決に向かい人生が良くなると思っています。

でも現状が上手くいかない原因が、必ずしも親子関係だけとは限りません。

親子関係が良くなったからといって、人生が良くなるとは限らないんです。

大事なのは”今”です。

過去の親子関係に変にとらわれていては、ますます前に進めなくなります。

未来を望む形にしたい、辛い過去を忘れたい、そのためには”今”を変えていくしかないのです。

人は未来に生きることは出来ませんし、遡って(さかのぼって)過去に生きることも出来ません。

全ての人間が、”今この瞬間”しか生きることが出来ないのです。

僕らが自分の力で変えることが出来るのは、”今この瞬間”しかないのです。

そして、今が変われば全てが変わります。

未来も過去も全て変わります。

今が充実すれば、未来が希望に満ち溢れ、過去の経験がかけがえのない大切な財産へと姿を変えていくのです。

 

 

 

 今のあなたが変わる以外に方法は無い

もしあなたが親子関係を改善したいのであれば、親子関係を変えようとするのではなく”今”を変える努力をしてみてください。

今のあなたが変われば、親子関係も勝手に変わり始めます。

親子関係を変えるためには、今のあなたが変わる以外に方法は無いのです。

 

あなたが変われば、それはあなたの態度に表れます。

親に対する言葉や話し方、接し方、考え方、表情、オーラ、雰囲気…

これまでとは違うあなたが現れてくれば、親の方も対応を変えざるを得なくなります。

親自身も変わらざるを得なくなるんです。

 

逆に今のあなたが変わらなければ、どんなに頑張っても親子関係が改善されることはありません。

偶然親が変わってくれでもしない限り、親子関係は平行線のままです。

でもそんな偶然を待ってても、仕方ありませんよね。

 

親子関係を良いものにしたければ、今の自分が変わるしかない。

過去の辛い経験を乗り越えたければ、今の自分を変えるしかない。

未来を望む形にしたければ、そのために今出来ることを今しなければならない。

僕らが変えられるのは “今この瞬間” だけ、そして “今” を変えることでしか自分の人生は変えられないのです。

 

 

今のあなたが変わり、それと共にあなたの親子関係が変われば、これまでの経験が全てつながってきます。

過去の辛い経験や苦しかった経験は、今の自分になるための全て必要なパーツだったんだということが実感出来るはずです。

メッセージ

  1. おx より:

    はじめまして、こんにちは。
    大学生のおxと申します。
    私は自己肯定感がもてないことから
    留年を繰り返し、半ば引きこもりのような生活を送っておりました。

    留年中に問題の原因は家庭環境にあると思い、様々な本を読んだのですが
    記事にあるように
    結局のところ現在に目を向けるより解決策はないと思い至りました。

    現在就職活動に取り組みはじめていますが、
    不安から逃げ出したい気持ちから
    頭に自己否定が湧き、家庭環境の問題が脳裏に浮かび
    自分の弱さと向き合う日々です。

    今日も落ち込んでいる中
    このサイトに訪れ、いくつかの記事を読んでいるうちに
    励まされたような気持になり、少し気力が戻ってきました。
    またなんとかやっていこうと思います。
    どうもありがとうございました。

    • 仁(jin) jin より:

      お×さん、メッセージありがとうございます。
      そして返事がとてつもなく遅くなってしまい、本当に申し訳ありません。

      詳しいことは分かりませんが、これまで本当に辛い思いをされてこられたんですね。
      僕も幼い頃から父親との関係が上手くいかず、年上の男性に心が許せなくなりました。
      社会人になってからも年上の男性と一緒に仕事が出来ない、年上の男性といつも衝突してしまう…そんなことをずっと繰り返しました。

      お×さんは、もしかすると僕以上につらい経験をされてこられたのかもしれません。
      でもこれからの自分の人生を何とかしたい、今の現状を何とか変えていきたい、そんな思いがあるからこそ、このブログにも来て下さったんですよね?

      お×さんが、自分に自信が持てないのは分かります。
      不安でいっぱいなのも分かります。

      では勇気を出して一歩を踏み出すには、どうすればいいか?
      勇気の源となるもの、それは「自分を信じる心」です。
      自分を信じることが出来なければ、勇気は出てきません。

      どうか、自分を責めることはもうやめてください。
      お×さんはこれまで、いっぱい辛い思いをしてきた。
      でもこれまで生き抜いてきた。
      自己嫌悪に陥りながらも、それでも人生を投げ出さずに歩いてきた。
      そんな自分を、信じてあげてください。
      人生を諦めずにこれまで歩いてきた、そんな自分を誇りに思ってあげてください。

      自分を信じることにより、勇気が生まれます。
      人生を切り開いていくためには、自分を信じるしかありません。
      自分を信じ、自分に人生を賭けるしかありません。

      僕と一緒に、人生を歩いていきましょう。

      仁より